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「キューポラのある街」の鋳物工場 再生と地域活性化の足跡(埼玉県川口市)
企業自らが製造業の衰退を乗り越え
地域再生の道をつける
農業が衰えれば農村から人の姿が消え、漁業が廃れれば漁村は衰えていく。製造業で栄えた都市であっても基幹産業の火が消えれば、活力は失われていく。規模が大きいだけに、工業都市のブランド力低下は農村や漁村とは比べ物にならないぐらい速い。企業自らが製造業の衰退を乗り越え地域再生の道をつけた事例が、全国に名を知られた工業都市にある。
映画「キューポラのある街」の舞台となった埼玉県川口市。鋳物産業で日本の近代化を支えた。「キューポラ」とは鋳造工場の溶解炉のこと。その煙突が林立する情景が街のシンボルでもあった。川口市の鋳物産業の歴史は古い。荒川の砂や粘土に恵まれ、大消費地の江戸に近いことから、