新日本フィルハーモニー交響楽団 NOTE班

新日本フィルハーモニー交響楽団公式NOTE好評連載中!たまに指揮者&コラムニスト 岡田友弘「オトの楽園/楽員天路歴程」打楽器 腰野真那「楽員名鑑/音楽をちがう面から見てみよう」、コントラバス 原田遼太郎「すみだ今昔さんぽ」、トロンボーン 山口尚人「編集後記《壺中の天》」

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新日本フィルハーモニー交響楽団公式NOTE好評連載中!たまに指揮者&コラムニスト 岡田友弘「オトの楽園/楽員天路歴程」打楽器 腰野真那「楽員名鑑/音楽をちがう面から見てみよう」、コントラバス 原田遼太郎「すみだ今昔さんぽ」、トロンボーン 山口尚人「編集後記《壺中の天》」

マガジン

  • 岡田友弘コラム「オトの楽園」

    新日本フィルnote唯一の大真面目コンテンツ、岡田友弘「オトの楽園」。「すごい読んだ感」だけを追求して音楽にまつわるエトセトラを書き綴ります。 岡田友弘SNS:okajan2018new

  • 僕のレンズで見た世界

    コントラバス城満太郎が、音楽やその周りの風景を写真で紹介するマガジンです。 城のレンズを通した世界を、城の言葉と共にお届けします。 ステージ裏や、リハーサルの様子、ホール周辺の街並みなど、奏者目線の写真をお楽しみください。

  • 腰野真那「音楽をちがう面から見てみよう」

    パーカッション腰野真那がお届けする、作曲家の好物や曲にちなんだ「もの」や「こと」に焦点を当てたコンテンツ。偉大な作曲家ゆかりの食べ物たちに出会ってみたり、歩いてみたり。結局は腰野のスキなことを違った角度から楽しんじゃうシリーズです!

  • 新日本フィル楽員名鑑!

    新日本フィルの楽団員の《日常》にスポットを当てた「新日本フィル楽員名鑑!」。日頃ステージで演奏している姿しかお見せすることのない新日本フィルの団員たちの「素の素顔?!」をひたすら追いかけます!

  • 新日本フィル楽員天路歴程

    「The・温和」な指揮者/コラムニストの岡田友弘が、百戦錬磨にて百花繚乱それでいて馬耳東風な演奏家が跋扈する新日本フィルに乗り込み、奏者たちと真っ直ぐな音楽談義を繰り広げます!

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オーケストラの「花形」それは・・・オーボエ!

新日本フィルnoteではダントツの情報量「岡田友弘《オトの楽園》」。《たまに指揮者》の岡田友弘が新日本フィルの定期に絡めたり絡めなかったりしながら「広く浅い内容・読み応えだけを追求」をモットーにお送りしております。今回は9月24日、25日に開催される「第1回・すみだクラシックの扉」から、演奏会でフィーチャーされる「オーボエ」についてのよもやま話。今回は作曲家の膨大な情報をお伝えするスタイルではなく、公演プログラムノートではなかなか触れることができないようなライトな内容となって

    • 一隅を照らすシリーズ#5〜「その一発はQue sera, sera」…ブルックナー《交響曲第7番》アダージョのシンバル

      ヒッチコック監督の映画《知りすぎていた男》 「鳥」「サイコ」「北北西に進路を取れ」などで知られるヒッチコック監督作品に「知りすぎていた男」(1956年)という映画がある。この映画が僕にとってはヒッチコック監督の作品を「意識して」観た最初の作品だった。 ジャンルとしてはサスペンスになるのだろうか、ヨーロッパを旅行し、その足でモロッコを訪れたアメリカ人医師と元歌手の妻、一人息子が国際的な陰謀に巻き込まれてしまうという物語。イギリスの諜報機関の男が陰謀を企てる組織に殺害され、主

      • 「ラスト3(Last three)」に見えるモノ(下)

        7・ブルックナー(全体の約27.3%) ブラームスとさほど世代が変わらず、ブラームスの死の1年前に亡くなったブルックナー。オーストリアのリンツという地方都市に生まれ、現地の教会のオルガン奏者としてキャリアをスタートさせた。音楽の都ウィーンでの活動が遅かったこともあり、彼は「遅咲き」の大輪の花と言える。 ブルックナーの音楽は「壮大で長大」なのが大きな特徴だ。交響曲は「0番」「00番」を含めて「第9番」まであるが、特にその音楽が宇宙的な壮大さを増すのが「ラスト3」、つまり「第

        • 「ラスト3(Last three)」に見えるモノ(中)

          4・ブラームス(全体の75%) ベートーヴェンの正当後継者的な位置付けをされる作曲家ブラームス。彼の交響曲第1番は「ベートーヴェンの第10番」と評される作品だ。構想から完成まで21年を要した。決して筆の遅い人ではなかったのだが、そんなブラームスの筆を遅らせたのは大ベートーヴェン先生の存在だった。 そのプレッシャーに打ち克ち完成した1番は構成をはじめとした内容が充実しており、プロアマ問わず人気の作品だ。そんな名作を書き上げた後、重石が取れたように短いスパンで交響曲を作曲して

        • 固定された記事

        オーケストラの「花形」それは・・・オーボエ!

        マガジン

        • 岡田友弘コラム「オトの楽園」
          72本
        • 僕のレンズで見た世界
          6本
        • 腰野真那「音楽をちがう面から見てみよう」
          7本
        • 新日本フィル楽員名鑑!
          11本
        • 新日本フィル楽員天路歴程
          0本
        • 超マニアック!ブラハラダの「すみだ今昔さんぽ」
          5本

        記事

          「ラスト3(Last three)」に見えるモノ(上)

          僕は今年、50歳になる。どうにかこうにか指揮や音楽に関わる仕事をし続けていることが嬉しいし、何よりも周りの人に恵まれたラッキーな人生だったのだと思う。それは自分が想像していた「未来予想図」とは違い、どちらかというと潜水艇の如く、水面下に潜み、時に水面から姿を現す。そしてまた潜航する・・・そんな半生だった。「実力と運」というのはある意味真理だと開業20年目を迎えて実感している。 なんだか人生の総括をしているかのような書き出しになってしまったが、こんな僕でもまだ「野心」も「夢」

          「ラスト3(Last three)」に見えるモノ(上)

          プロはパーツから語る「世界一細かい楽器紹介」トロンボーン編#3

          「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ」 これまでの楽器紹介 新日本フィルハーモニー交響楽団(以下新日フィル)の演奏で使っている楽器を紹介しようと始まったこの企画ですが、まず初めに新日フィル・副首席トロンボーン奏者、山口尚人に話を聞いたところで出てきた『ここがネジなんだよ』という名言により波乱の幕開けとなったバルブセクションに注目した第1回目の記事がこちら。 トロンボーンという楽器の大きな特徴である、スライド機構に焦点を当て、素材にも注目した第2回の記事が

          プロはパーツから語る「世界一細かい楽器紹介」トロンボーン編#3

          「諸行無常の響きあり」・・・現代クラシック音楽の大名跡ストラヴィンスキー

          ある人はこう言った… 「カメレオン音楽家」「1001の顔を持つ男」・・・そのような比喩をしてその人を評したのはフランスの作曲家で、20世紀を代表する作曲家のひとりオリヴィエ・メシアン。そして・・・そのように評された「その人」は、ロシアに生まれ、パリ、スイス、アメリカと活動の中心地を変えながらその作曲スタイルも変貌させていった音楽史上に名を残す大名跡だ。 「その人」とは20世紀のクラシック音楽史に偉大な足跡を残した作曲家イーゴル・ストラヴィンスキー。 昆虫が脱皮して姿を変

          「諸行無常の響きあり」・・・現代クラシック音楽の大名跡ストラヴィンスキー

          僕のレンズで見た世界 #6

          ということで、音楽家の手はかようにも美しく、そしてその美しき手から紡ぎ出される音は聴衆の心を捉えているのであります。そんな音楽家の手に注目して今回の「僕のレンズで見た世界」を進めていきましょう。 それでは新日本フィルハーモニー交響楽団(以下、新日本フィル)のコンサートに登場する楽団員、ソリスト、指揮者の手をご覧ください。 音を出す手と出さない手 ひとくちに音楽家の手といっても音を出す手と出さない手があります。音を出さない手の代表格と言えばこちらではないでしょうか。 こ

          座右の名言とともに紹介!…シェイクスピア作品を題材にした音楽作品のススメ

          はじめに 「人間万事、塞翁が馬」「一石二鳥」「生きてるだけで丸儲け」「死ぬこと以外かすり傷」など・・・人によって「座右の銘」というものを持っている人は思いの外多いのかもしれません。 もちろん僕もそのひとり。 それは「論語」や「老子」、または「三国志」など中国の漢籍や、キリスト教やギリシャ・ローマ神話出典のもの、仏教や神道、日本の古典によるものなど多岐にわたります。大学時代にドイツ文学をかじったので文豪ゲーテの名言のいくつかも僕の座右となっています。 そんな名言コレクタ

          座右の名言とともに紹介!…シェイクスピア作品を題材にした音楽作品のススメ

          ざっくり学ぶ「協奏曲」早わかり!

          序章・協奏曲とは? 「協奏曲」…「キョウソウキョク」と読みます。英語では「コンチェルト」と言われています。ピアノやヴァイオリンなどの「独奏楽器」とオーケストラが一緒に演奏するスタイルの楽曲のことです。 ヴィヴァルディやバッハ、ヘンデルなどバロック時代から、モーツァルト、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキー、ドヴォルザーク、ラフマニノフなど現代に至るまで多くの作曲家が協奏曲を作ってきました。 たくさんの作品があるので、いろいろな協奏曲がオーケストラの演奏会で取り上

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          プロはパーツから語る「世界一細かい楽器紹介」フルート編#1

          演奏会によく来る人も音楽はもっぱらオーディオで聴くという人も、オーケストラの中の楽器については知っているようで知らないことも。学校の授業で習うような普通の知識にちょっとプラスして楽器に詳しくなれるお助けになることを目指して『世界一細かい楽器紹介』シリーズ、今回はフルート編の第一弾です。 第1回、第2回とトロンボーンを取り上げました。トロンボーンについては残すところベルを見る回とリードパイプ(マウスパイプ)を見る回と今の所の予定ではなっていますが、その深淵なる世界を紹介するに

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          武満徹…この曲から聴いてみよう!〜初めての方へおすすめの作品

          武満徹…タケミツトオルと読む。この人は日本の現代クラシック音楽を代表する作曲家だ。海外でも高く評価され、海外の作曲賞を数多く受賞し、また世界各地のオーケストラや音楽家が彼の作品を委嘱した。とにかくスゴイ人…それが僕の武満徹の印象だった。 その名を知ったのは、中学生の頃だった。クラシック音楽や指揮者に興味を持っている僕に気づき、担任であり、音楽教師、また合唱指導者として合唱部を全国大会に何度も導いていた先生が僕に貸してくれた雑誌「音楽の友」12月号。メイン特集は「カラヤンと指

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          プロはパーツから語る「世界一細かい楽器紹介」トロンボーン編#2

          演奏会によく来る人も音楽はもっぱらオーディオで聴くという人も、オーケストラの中の楽器については知っているようで知らないことも。学校の授業で習うような普通の知識にちょっとプラスして楽器に詳しくなれるお助けになることを目指して『世界一細かい楽器紹介』シリーズ第2回です。 今回のテーマはスライド部分 第1回の『世界一細かい楽器紹介』では新日本フィルハーモニー交響楽団(以下新日本フィル)トロンボーン奏者の山口の楽器を通して、トロンボーンについて説明をしました。 楽器が3つの

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          あの日聴いた「音楽」(第1回)…1991年のマーラー「交響曲第4番」

          確か1991年の晩秋、もしくは初冬あたりだっただろうか。自宅から電車で1時間ほどかかる秋田市へ、学校の授業終わりに足早に向かった。オーケストラ演奏会を鑑賞するためだ。 秋田のような地方都市にオーケストラがやってきて演奏会をする機会は少ない。国内のオーケストラが年に1,2回、海外のオーケストラに至っては年に1回くれば良い方で、3,4年に一度…みたいなときもある。海外のオペラやバレエ公演ならばもっと少なく、5年や10年に一度ということもある。 そのような環境下で、生のクラシッ

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          まだまだあるぞ!いろんな人の「第九」を聴こう!(後編)

          前編に引き続き、さまざまな作曲家の「第九」のボク的オススメを紹介していこう。 マーラー:交響曲第9番〜ベートーヴェンのジンクスを意識した先の「ラスト・シンフォニー」 主にオーストリアやアメリカで活躍した作曲家で指揮者のマーラーもベートーヴェンと同じく9曲の番号付き交響曲を残している。10番は第1楽章のみがオーケストレーションまで完成させたが、それ以降はスケッチ(下書き)が残されているのみで、死後にそれをもとにして何人かが10番を編曲完成させている。同じ素材を使ってはいるが

          まだまだあるぞ!いろんな人の「第九」を聴こう!(後編)

          まだまだあるぞ!いろんな人の「第九」を聴こう!(前編)

          トリフォニーホールやサントリーホールを訪れた際に,最近クラシック音楽やオーケストラの演奏会に足を運ぶようになったと思われるクラシック音楽ルーキーのみなさんを、以前より多く見かけるようになった。その光景を、僕はクラシックの現場にいる一人としてとても嬉しく眺めている。 ルーキーのみなさんも「第九」の名前や有名なメロディーはご存知だろう。 「第九」は日本の風俗や文化に定着している。それは他のクラシック作品にはあまりないことだと思う。日本では年末を中心に多く「第九」が演奏される。

          まだまだあるぞ!いろんな人の「第九」を聴こう!(前編)