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過去を克服すること。

どうも、久しぶりです、とはいっても半月ぶりですが。9月の後半は、やたらと色々なことがあった。これはその備忘録だ。テーマは、過去を克服することについて。

まず初めに、6月に読んだ内田樹さんの『サル化する世界』からある文章を引用。

"「自分らしさ」について薄っぺらなイメージを作り上げて、その自画像にうまく当てはまらないような過去の出来事はすべて「なかったこと」にしてしまった人は、現実対応能力を致命的に損なう。......視野狭窄的な人間が現実の変化に適切に対応できるはずがありません。"___内田樹『サル化する世界』、文藝春秋、2020年、169頁

ここにあるように、私はこれまで、自分の理想に合わない過去の出来事はなかったものとして生きてきた人間であった。それは、内面の弱さからくるものだっただろう。過去の失敗という「穢れ」を嫌い、避け続けてきた。その「穢れ」によって、自分という存在の強さが脅かされると信じていた、否、今もきっと心の片隅で信じている。人の考えはそう簡単には変えられない。だが、今回、私は変わるため、一歩を踏み出した。その一歩には、大きな痛みが伴う。自分の弱さを認めることは、私のようにプライドが高ければ高いほど、難しい。しかし、未来を「誠実」に生きるためには、社会の「本質」を考えるためには、まずは自分のことから、その認めたくない過去を無かったことにせず、見直さなくてはいけないと感じた。だから行動を決意した。

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行動の結果がどうであったか、それへこだわることに、意味はない。

私が学んだことは、過去はそれほど恐ろしいものではなく、人生はそれほど難解なものでもなく、それでも、弱い「ワタシ」という人間は一人では生きていけないから、そんな脆弱な私を認めて支えてくれた人への感謝は忘れないでいたい、ということ。

また間違えることは、必ず、ある。猪な自分だから、勘違いして他人を傷つけることは、限りなく0にはしたいが、できないと思う。それは自分が一番知っている。

過去の過ちを無かったことにはできないし、そこから逃げるべきでもない。

でも、それも含めて自分なのだから、過去の醜さも受け入れて、自分自身を愛せるようになりたい。



9/30/20 Mittwoch/あかつき冬丸/

***カバー写真は、京都の雲龍院にて撮影。開けた日の入る廊下の隅に一枚のガラスが置いてあり「自分の空をのぞいてみて下さい」の言葉が添えてあった。ガラスを覗くとちょうど開いている窓から見える空が写る。とても粋な演出。

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