映画フォールガイ 感想

 新居に引っ越したが、歩いて行けるところに映画館があるから幸せだ。
 それまでは映画館まで電車1時間か車30分の場所に住んでいたから、すっかり劇場もご無沙汰になっていた。

 というわけで久々の映画館。休日のレイトショーにコイツを見た。

あのゲームとは関係ないのね

 ライアン・ゴズリングの兄貴は、ブレードランナーの影ある雰囲気からバービーの男子中学生感まで役の幅が広くて感心してしまう。

・Filmar…

 私が映画を見る映画を選ぶとき、大体はいい評価を受けているかで決めている。この作品も星4.0を某映画レビューサイトで獲得している。
 一面的な物言いだが、ストーリーが特段優れているわけでも、目を楽しませるアクションの連続というわけでもない今作が、星4.0なのは少し疑ってしまう。
 ストーリーの質を求める人間にはオススメできない、それが正直な感想だ。

 もしかして、みんなライアン・ゴズリングとエミリーブラントで星0.5プラスしているのか?なら私はお呼びでないことになる。

 いいところもあったので少し書いてみる。

・優しい・・・(キュン)

 別の映画のネタを映画に入れること。パロディやオマージュが有名だが、この作品は直球でセリフを引用してくる。
 悪役が聖書とかニーチェとかを引用する槇島(PHYCO-PASS)を見て育ってきたので、かっこいいセリフを引用するのはテンションが上がる。
 主人公とアクション監督の二人が他の映画の台詞を引用して会話するシーンが何回かある。
 とてもいいのが、間の撮り方だ。アクション監督が名作映画のセリフを述べてから、主人公のコルトが思い出して答えるまで数秒ほど時間がかかる。ここで溜めた後に映画のタイトルを答えると、お互いニヤッと笑って拳を突き合わせる。
 この通じ合った感が、小さいけどカタルシスを見事に作り出している。この作中一番好きなシーンだったと思う。
 引用元もロッキーとかの有名作ばかりで、作り手とわかる観客だけの内輪に終始しない姿勢が見えた。ライトな映画ファンに優しくて好感が持てる。

・いただけないところ

 好きになれなかった点を一つ。
 主人公コルトはスタントマンとして、人気俳優の影武者みたいなポジションにずっといる。その心情吐露として、「僕は常に人生の助手席だった」というセリフをコルトが言うシーンがある。
 メタな視点を感想に含めるのは良くないとしても、やっぱりライアン・ゴズリング感が抜けていない映像でその台詞を言われるのはちょっと冷めてしまった。
 お前はバリバリ運転手側(主役側)の人間だろ!って思わされた。
 いやまあ・・・ボンクラな私の嫉妬なのだが。

 よかった点も悪かった点もまだあるけど、こんなところで一つ。
 個人的には65点くらい。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集