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現状の外のゴール設定について

現在認知科学に基づくコーチングを絶賛勉強中なのですが、その中での学び、気づきを備忘録として投稿していきたいと思います。

今回は、現状の外側のゴール設定について学んだことと発見をまとめていきます。※以下ゴールと言う言葉を使っていますが、全て現状の外のゴールを指します。

ゴールを設定しなかったら?

ゴールの話をする前に、ゴールを設定しなかったらどうなるのでしょうか?

人が他の生物と一線を画す理由として前頭前野が圧倒的に発達していることが挙げられます。前頭前野は人がシュミレーションをする際利用されています。シュミレーションでは認知活動のインデックスを利用しているのですが、人は最も臨場感の高いインデックスを参照する傾向があります。そのため、ゴールを設定していない場合は過去の経験をインデックスとして参照することになります。その結果、ゴールを設定しない限り現状維持が強化されてしまう結果になります。つまり、現状の外に行きたいと思った時、ゴール設定をしないことが最大のリスクになってしまいます。

コーチングでは本当の意味での、現状の外のゴールを設定することが極めて重要になってきます。

ゴール設定と達成について

コーチングの目的はクライアントのゴールを達成できるように支援することにありますが、現状の外のゴールについては、実は達成を想定してはいません。現状の外という意味には、いま時点の自分で考えても達成までの道のりがみえないという前提があるからです。

認知科学的にゴール設定ができるとどうなるか?

ゴール設定をすることで以下の2つの変化が起こります
・コンフォートゾーンがずれる
・ビリーフシステムの書き換えが起こる

ゴール設定の条件は?

認知科学的なゴール設定には3つの条件があります。

1. 現状の外であること
2. Have toではなくWant toであること
3. ゴールは複数(バランスホイールすべて)用意すること

順番に説明していきたいと思います。

1. 現状の外であること

現状の外に行くとは、どのような状態でしょうか?

現状の外とは、今までの知識、経験が全く役に立たない領域を指します。つまり、今の自分では想像が全くできない領域です。自分が所属している会社の社長になりたいと言った場合、努力は必要になりますが、条件がある程度見えるので、これは現状の外のゴールではなく理想の現状です。つまり、現状の延長線上に見えているものは現状の外のゴールではありません。現状の外のゴールとは、設定した瞬間は次のステップすら分からないほど今までの経験が生きないものになります。

認知科学的に現状の外に行くとはどのような状態でしょうか?
それはコンフォートゾーンが移動した状態を指します。コンフォートゾーン?という方もいるかと思いますが、今は自分の居心地の良い場所という意味合いで認識して貰えればと思います。
コンフォートゾーンにはいくつか特徴がありますが、ここでは2つの特徴を紹介したいと思います。

コンフォートゾーンの性質① 複数取ることができない
例えば、現状と未来とで2つコンフォートゾーン取りたいと思った場合、臨場感のより強い方に引っ張られます。つまり、未来に何もおいていないと、現状維持がコンフォートゾーンになってしまいます。

コンフォートゾーンの性質② ホメオスタシスによりずらすことが極めて難し
ホメオスタシスとは恒常性と訳され、外部の環境に関わらず、内部環境を一定の状態に保ちつづけようとする調整機能になり、神経系、内分泌系、免疫系で特に見られる機能です。認知科学の領域ではこれを情報空間でも同様のことが起こることがわかりコンフォートゾーンと読んでいます。コーチングの元祖ルー・タイス氏によって広められました。

人は極寒の地でも灼熱の地でも体温は36℃代に保とうとするのはホメオスタシスによるものです。この性質は認知科学の領域でも当てはまります。コンフォートゾーンからずれようとした瞬間、ホメオスタシスにより強烈な引き戻しが発生します。人が生得的に備わっている機能に反するため、コンフォートゾーンをずらすのは極めて難しくなっています。

余談ですが実はこの引力の事をモチベーションと言っています。
モチベーショ上がったら行動するという人がいますが、実は因果が逆で、コンフォートゾーンに戻ろうとする力が生まれるように設計することでモチベーションは生まれます。

2. Have toではなくWant toであること

現状の外という言葉をもう少し詳しくお伝えすると、今までの知識、経験が全く役に立たない領域を現状の外といいます。そのような場所で主体性を発揮できる場所がるとすると、それはwant to以外ありえません。周りからどんなに止められても、気がついたらやってしまう事、それがwant toの領域になります。
具体例を出すと以下になります。

Have toな例
・誰かの期待に答えようとして行った行為
・社会的には正しいと思って行っていた行為
・子育ては親の責任なので当然、やらなければ行けないという思い
Want toな例
・周りに否定、禁止されても行っていた行為
・理由はわからないが、一人でもやり続けてしまうこと
・年齢関係なく、求め続けてしまうもの

日本人は特に本音で生きることが苦手な方が多いと言われています。今自分が行っている仕事でHave toに当てはまるものを除外していったら何も残らないということはあるかもしれません。しかし、どのような仕事を行っていても、100%have toで行っていると人は耐えられません。何処かでwant toな場所を見つけバランスをとっています。
Want toに生きるという事は「本音でやりたいことに生きる」と自分に許可を出すことから始まります。

3. ゴールは複数(バランスホイールすべて)用意すること

コンフォートゾーンは1つしか取ることができないとお伝えしましたが、ゴールは複数設定することができます。そして、認知科学的にはオールライフに複数設定することがとても大事になってきます。
オールライフに設定するとは以下のバランスホイールの8領域すべて設定することに相当します。
※詳細はこちらを御覧ください。
https://note.com/neuneu39/n/n1d178501b60a

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脳は、ゴールが多ければ多いほど、無意識的に整合性を取ろうとします。抽象化して包摂しようとする力学が働きます。全く解けなかった問題や悩みがある時いきなり解けたりひらめいたりする現象がまさに無意識が整合性を取ろうとしてことに他なりません。

ここでのポイントとしては、意識的に行わないこと。意識を使ってしまうと、過去の経験を参照してしまい、創造的無意識に任せたプロセスを活用することができなくなってしまいます。そのため、コツは「待つ」になります。

最後に

今回は、ゴール設定の重要性についてお伝えさせていただきました。今後、コーチングを通してマインドのからくりをこれからもお伝えしていきたいと思います。

そして、
・人類を一歩でも前進させたい
・世の中になにか残したい
・ 自分自身の才能を知りたい
と思っている方がいらっしゃれば、是非そのお手伝いさせて下さい。

特におすすめの方
・ 新しいイノベーションを起こそうと挑戦されている方
・最先端の研究に携わっており、日々チャレンジされている方
・アカデミックな研究をされている方で、世の中に還元したいと思っている方
・自分自身の本来の才能を知りたい方
・認知科学に基づくマインドの扱い方を知りたい方

ご興味ある方は是非以下フォームよりご連絡お待ちしています。
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