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脱毛とわたし
新年一発目の記事がいきなり毛の話なのもいかがなものかと思ったが、みんな割とこの手の話は好きでしょう。
しかし、色々書いていたら後半まあまあの下ネタになってしまった。
ここ最近のジュエリーやファッション記事きっかけでフォローしてくださった紳士淑女の方々、下ネタが苦手であればここで引き返していただきたい。
昨年からようやく医療脱毛を始めて、12月に3回目の施術を終えた。
30代後半で医療脱毛というのは若干遅きに失した感があるのだが、若い頃はあまりお金もなかったし、大金をはたいてまで撲滅したいほどの剛毛でもなかったのである。
そもそもいつからムダ毛が恥ずかしいという認識になったのか記憶が曖昧だが、少なくとも小学4年生くらいまでは特に気にしていなかったような気がする。
プールの時間に隣で体育座りしていた真波ちゃん(仮名)が「見てー!」と膝を手のひらでグリグリ擦ったかと思えば、黒くて小さな毛玉がたくさんできていて二人でゲラゲラ笑ったことを覚えている。
真波ちゃんは透き通るような白い肌で、長いまつ毛の美少女だった。いつまでもあれくらいの無邪気さでいたかったものだ。
20代前半で光脱毛サロンに通い、腕・脚・脇は当時ツルツルになっていた。
(最低限他人に晒す箇所しかやっていない辺り、当時の金欠具合を物語っている)
が、数年経つともののけ姫のラストシーンのごとく毛が復活し始めてしまった。これではもののけ姫どころか腿の毛姫である。生命は儚いように見えて実に強い。
知人は光脱毛で全身終えた後も毛は復活しないと言っていたし、私も膝下は10年以上経った今も気にならない程度なので、個人差もあれば脱毛箇所にもよるのだと思う。
その後、脱毛のコース契約やら予約やらの面倒臭さがハードルとなり、家でやればええやん♪とセルフ脱毛の機械を買ったりもしてみた(ヤーマンのレイボーテヴィーナス)
これはなかなか強力で、最大出力にすると当てる部位によってはかなり熱い。特に膝などの皮膚が薄い場所などは声が出そうになるほどだし、毛の剃り残しがあろうものなら実験に失敗した博士のごとくチリチリになり焦げた臭いがする。しかし一度照射すると本当にしばらく生えてこなくなるため出不精かつマメな人にはまあまあオススメはできると思う。
(出不精かつマメな人が存在するかどうかについてはここでは議論しない)
しかし気になっていた口周りの産毛には毎日のように当てていてもあまり効果はなかったので、スネや脇などに力強い生命が宿っている方向けかもしれない。
あと光脱毛と同じく、しばらく放置するとやはりもののけ姫のラストシーンになってしまった。
そういった経緯を経て冒頭の医療脱毛に至るわけだが、私の通うクリニックはコース契約がなく料金は都度払い、先生も「生えてきたら予約するくらいでいいよ」という感じの適当さなので精神的ハードルが低く、まあまあ通いやすい。
使用機器もジェントルマックスプロプラスなのでまあ安心といったところだ。
まだ施術3回終了時点だが確実に毛量は減っている実感がある。
料金は都会と比べて高いなぁ…とつくづく思うが、それもあって直前でも比較的簡単に予約が取れるし、脱毛のために県外に出るのもあまりに面倒なので目を瞑っている。
それにしてもVIO脱毛の恥ずかしさはどうにかならないものだろうか。
施術する側はおそらく何十人何百人とレーザーを当てまくっており、流れてくるVやOを右から左へ受け流しているだけなのだと思うが、当事者である私は「そんな所をそんな風に!?」などと考えておりとにかく落ち着かない。
先日は担当の看護師さんが可憐で寡黙な方だったので、お喋りもせず大人しくまな板の上の鯉になっていたのだが、なぜかOの施術中に突如今までにない熱さを感じた。まさに身体の一部がホットホットである。
こんな可愛らしい方に尻の中心にレーザービームを当てられた挙句熱さに身悶えしている自分、それとは裏腹に淡々と進む施術…ちょっと面白くなってしまった。
看護師さんからしたら、それまで大人しく施術されていた患者が尻にレーザーを当てた瞬間にちょっとビクッとなり、少し間を置いて「…ふふっ」と嬉しそうに笑っているため不審極まりない。
秘部にレーザーを当てられて喜ぶ変態だと思われていないことを切に願う。
あとなぜかOの施術直前に、口から吸い込んだ空気が腸内細菌の発するガスと混じって排出される生理現象が起こりそうになり、冷静を装いながら必死で堰き止めることも少なくない。
なぜああいう時に限っておならが出そうになるのだろうか。(結局言う)
そもそも日本中、世界中の(主に)女性が、安くはないお金を払い、あられもない姿であらゆる部分の毛を抹殺しようとしている状況自体がよくよく考えてみれば謎ではある。毛が生えていたところで生死に関わる問題ではないのだから別になんでもいいじゃねえかと人間の業の深さに思いを馳せる正月であった。