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心に嘘をつくと、愛が遠ざかる。


幸せそうに見える人がいる。

誰とでもうまく話し、
場を和ませるのが上手な人。

仕事も順調で、周囲からの評価も高い。
「理想的な人生」を生きているように見える。


でもふとした瞬間に、
その人の目の奥にある曇りに
気づくことがある。

心ここにあらず、といった表情。
少し遅れる返事。


そんなとき、ふと思う。
この人は、ほんとうに幸せなんだろうか。


「うまくやる」ことに慣れすぎると、
心は悲鳴を上げる。


人は、環境に適応する生き物だ。
家族の中で、職場で、友人の輪の中で。

その場に合った振る舞いをし、
求められる役割を演じる。


そうやって「うまくやる」ことに慣れていく。


でももしそれが
「本当の自分」とズレていたら。


たとえば、ほんとうは静かな時間が好きなのに
「明るくて社交的な自分」を演じ続ける。

ほんとうは別の仕事がしたいのに、
「安定が大事だから」と言い聞かせて
今の仕事を続ける。

ほんとうは疲れているのに、
「頼られるのが嬉しい」と言いながら
無理をする。


そうして少しずつ、少しずつ、
「本当の気持ち」を置き去りにしていく。

でも、心は嘘をつけない。

「こんなの、ほんとうの自分じゃない」と
いつか心の叫びが限界を迎える。


「こんな自分が愛されるはずがない」

自分に対してそういう感情を抱いていると
人の愛を信じることができなくなる。


自分を愛せていないと、
愛を受け取ることも、与えることもできない。


誰かが優しくしてくれても
「どうせ社交辞令でしょ」と受け流してしまう。

ほんとうに好かれているのか不安になって
相手を試すような行動をとってしまう。

あるいは「愛されるため」に尽くしすぎる。
相手を優先しすぎて、自分を犠牲にしてしまう。


でも、それは「愛すること」ではなく、
「愛されるための努力」だ。


そんなふうにして築かれた関係は、
いつか無理が生じてしまう。



自分を取り戻すためにできることは
なんだろう。

まずは、自分の気持ちをちゃんと聞くこと。
内側から聞こえてくる声を無視しないこと。

忙しい毎日の中で
自分の声を聞く時間をつくる。


書く、考える、ただただぼーっとする。


「ほんとうはどうしたい?」と自分に
問いかける習慣を持つことがおすすめだ。



そして、自分との小さな約束を守ること。


「やろうと思ったことを、ちゃんとやる」


寝る前にスマホを見ない、
朝起きたらストレッチをする。

たったそれだけのことでも、
自分との約束を守ることで
「自分は自分を大切にできる」という
感覚が生まれる。


最後は、取り繕わない勇気を持つこと。


「こうあるべき」ではなく、
「こうありたい」を選ぶ。

嫌なものは嫌と言う。疲れたら休む。
笑いたくないときは、無理に笑わない。

少しずつでいい。
少しずつ、自分に正直になっていけばいい。


ヘンに取り繕わなくて、大丈夫。


「本当の自分」を大事にしたら、
誰かに嫌われるかもしれない。
失うものがあるかもしれない。

でも本当のあなたを大切にしてくれる人は
取り繕わなくても、ちゃんとそばにいてくれる。


「自分は、このままでいいんだ」


そう思えたとき、
心はきっと、軽くなる。




そんな感じ。

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