新米マーケターの「UXDってナンだ!?」#3
こんにちは!
2021年の夏は扇風機のみで乗り切った新米マーケターの大野です。
憧れの人に会いに行く!
ある年のやることリストの1つでした。今となっては、テレビやCM、情報番組のナレーションで大活躍の声優さんの握手会のイベントに行ったときのことです。
前に並んでいる乙女たちの様子を見ていると、握手だけでなく何やらひとこと話している様子(あまり長いとお付きの方に制止されますが)
「これはチャンス」と思い、勇気を振り絞って「がんばれっていってください...!」とお願いをしてみました。ところが返ってきた言葉は「がんばれ」ではなく、「どうしたー?」という優しい問いかけでした。かくかくしかじか理由を簡単に話すと、ぎゅっと手を握って、「がんばれ!」と力強い言葉で、リクエストに応えてくださったのでした。
そのあとは「おもひでぽろぽろ」のタエ子が空中を駆け上がり、空を泳いでいるかの如く、ふわふわした幸福感に包まれ、「一生応援する!」と思ったのでした(単純)
ひとり対大勢の握手会ではなく、1to1のコミュニケーションをしてくださったことに深く感銘を受けた出来事でした。
ネットイヤーグループでは・・
UX人材育成の取り組み
創業から21年、ユーザーエクスペリエンスデザイン(UXD)をもとにクライアントのビジネスを支援しています。従来、UXデザインは専門家(UXデザイナー)が担当していましたが、2020年からはとくにUX人材育成に力を入れています。
未経験者はもちろん、経験が浅い人がUXの基礎を学べる講座、UXデザインに携わってきた人は、教える立場へステップアップできる講座など、レベルに応じて学ぶ機会があります。
第3回は「ユーザー定義」
さて、第3回はユーザー定義です。
本日のアジェンダは5つ
①チェックイン
②講義のおさらい
③テーマについて
④ワーク:ユーザーを定義する
⑤振り返り
チェックイン
本講座に参加して、チェックインがアイスブレイクの1つということを知りました(恥)
「この人はどんな人?」と題し、写真を見てどんな人かを想像し、思いつくままに書き出します。
写真に写っているのは、メガネをかけ、帽子をかぶり、街中でスマホを見ている髭を生やした男性。
書き出せるだけ書き出したら、ひとりずつ発表します。
・40代
・建築関係の仕事をしている
・目的地に向かうために地図を見ている
・エスニックカレーが好き、お店をどこにしようか探している
・油物が好き
・独身
・レオナルド・ディカプリオに憧れている...etc
同じ意見もあれば、そんなこと想像できなかったという面白い内容も(笑)たった1枚の写真でも、注目しているポイントは人それぞれですね。
自分の視点だけでは偏った見方をしてしまいますが、多人数だと偏りすぎず、また共通項については確からしさがある、ということが体験できたワークでした。
講義のおさらい
第1回の講義のおさらいとして、
・ユーザー定義について
・何のためにユーザー定義をするか?
・定義するプロセス
・ユーザータイプを見出す方法
・ユーザーのセグメンテーション
・ペルソナの役割
・ユーザー定義のポイント
など、実際のプロジェクトで設定したペルソナを例に学びました。
チェックインでも体験しましたが、ひとりだと偏った見方になってしまうため、ディスカッションをして定義しているか、重視すべきユーザーになっているか、自分たちの都合のいいユーザーになっていないかが、今回の講座のポイントになりそうです。
テーマについて
講義のおさらいをしたところで、実際のワークにうつります!
今回の演習のテーマは、「S水族館のサイトリニューアル」
目的は、利用体験の魅力を伝えることで、
・新規来館者数の増加(特にファミリー層)
・リピーターの増加(繰り返し来館することでの学び、娯楽を水族館の変化とともに楽しむ)を達成することです。利用者の体験目線で徹底的に考え、この目的を達成できるより良いウェブサイトを設計するのがテーマです。
S水族館のウェブサイトで、料金やアクセス情報、イベント情報等を一通り見たあと、まずは以下のセグメンテーション案2つからどちらがいいかをディスカッションで決めます。
【1】新規/リピーターと、水族館が大好き/水族館はレジャーとしての一つの選択肢と考える人の4象限
【2】近隣ユーザー/遠方ユーザーと、お一人さま/友だち・カップル/家族連れの6象限
今回の目的を達成するため、【1】の案を採用することにしました。
理由は、
・新規とリピーターで分かれているため、アプローチの施策を考えやすい
・水族館に対する状況や要求をより細分化して考えられそう
・立地を考えるとターゲットは近隣ユーザーで、かつ【1】の方が展開を考えやすい
次に、注力すべきターゲットを決めるため、再度ディスカッションして【1】案の4タイプからひとつに絞り込みます。
ここで忘れてはいけないのは、S水族館そのものではなくではなく、S水族館の”ウェブサイト”を前提に考えるということ。話し合いで決まったのは「週末のレジャーとして年に1回くらいS水族館に行くユーザー」です。
選んだ理由はこちら。
・ファンとまでいかないユーザーに対して、もっと行きたいと思ってもらえる施策を打てそう
・すでにS水族館の魅力を知っているので、情報発信により来館頻度を高め易い
・季節ごとのサイト施策が考えられそう
・近所のファミリー向けの施策を考えられそう
・一度は来館したことがあるユーザーなので、抵抗なく来てもらうことができそう
ユーザーを定義する
次に、以下の各項目について、どのようなことを書けばいいのか説明を受けた後に個人ワーク開始!
時勢柄、コロナ禍に安心してきてもらうには?という観点も含めることにしました。
・ユーザータイプ名
・ユーザーの概要
・ユーザーの最終ゴール
・サイト内でのユーザーゴール
・ユーザーに対するビジネスゴール
・流入経路
・期待する行動(態度変容)
・背景
・きっかけ
・ニーズ
・行動(主にサイト中心)
あまり考えこまずにどんどん書き出していきます。
個人ワーク中に講師が話していたのは、小さい子供がいると、事前に購入していても、当日、急にぐずったりして行けなくなることがあるということ。
コロナ禍では、人数制限のためチケットの事前購入が必須のところもあるので、事前にチェックしていないと、現地についてがっかりすることもありそうですね。
また、事前購入必須の水族館があることで、事前購入も当日購入も可能なところは、窓口で当日購入可能ということを明確に書いていないことが、コロナ禍においては、返って混乱させる要因になるのだと思いました。これは、上記のニーズに当てはまることですね。
ユーザーの最終ゴールが、クライアント(水族館)側のゴールのことを書いていたり、サイト内でのユーザーゴールが、クライアント側のゴールと混同していたり、目線がクライアントになっていることに気づき、頭を切り替えるのに苦労しました。。
例えば、ユーザーゴールにチケット購入と書いてしまいましたが、ユーザーは行くことを決めているわけではなく、迷っている状態。チケットを購入するのではなく、行く(リピートする)ことがゴール。正しくユーザーを理解していないと、ゴールも間違えてしまいます。。
まとめ
各自のワークが終わったら、各々が書き出した内容をチームとして1つに集約し、講師のレビューで終了!
今回の講義での気づきはこちら。
・行き詰ったら他の人のを見てみると新たな発見があり、そこから新しい発想を得ることがある。
・ユーザー定義の詳細は忘れがちだが、特徴をひとことで表したキーフレーズを設定しておくと、頭に残りやすい。
・正しいゴールに辿り着くにはユーザー理解が大切。
・うまくまとめられなくても自分の考えを発言してみる。たとえ他の人と意見が違っても、自分だけでなく他の人も得られる気づきがある。
次回は評価シナリオです。
一日一学。それではまた!
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