「HEP」はマウントを取らない
上場してないのに、2020年の決算を多くの人が知っている川東履物商店です。(clubhouseで公開コンサルをしていただいたよ!)
2020年2月に初出展した大日本市。ブランドのデビューから1年が経ちました。
あの日から奈良の無名ブランドにも関わらず、本当に多くのお客様に履いていただいております。ありがとうございます。
早々から履いていただいているお客様に、もっと「HEP」を好きになって頂けるように、これからも次々と打ち手を出していきます。
初期から聴いてたインディーズバンドが、世の中へ巣立ってくような心持ちで見守って頂けると嬉しいデス。
今回は、マウントを取ってくる人ってしんどいけど、「HEP」のサンダルはマウントの取りようがないんですよねというお話をします。
■お洒落過ぎるお店で感じた体験
話は変わりますが、感度の高いセレクトショップに入る瞬間、少し気が引けることがありました。特に20代前半の頃です。
入店して回遊を始めると、斜め後ろから前で手を組んだ店員さんに下から上に舐めるように見られているような視線を感じてしました。
履いてる靴のブランドは?
洋服のレイヤードは?
身につけている小物のセンスは?
自意識過剰ですが、品定めされているような視線です。
(お話を始めると案外打ち解けて盛り上がったりしますが笑)
■ノンバーバルでマウントを取ってくる
間違いなくアパレル業界に数年間、身を置いていました。学生時代のアルバイトから換算すると長いです。
当時、同業者同士で集まったときに、口には出さずとも空気として流れていたのは非言語でのマウントで、
”ああ、きみはそのブランドを、へえ~”
といったさぐり合い。
年を重ねてライフスタイルが変化すると、お金の掛け方や比重も変わるものですが、アパレル業界に身を投じていた者にしかわからない空気感を覚えています。
あの非言語のコミュニケーションは、ポジティブな互いの切磋琢磨(センスの磨き合い)のようなものから、ネガティブなブランドによるマウントの取り合いまで色々だったと思うわけです。
あるいは、お洒落なお店に入るため、はたまたそういった人たちとツルむためのドレスコードだったのかなと。
※もしかすると東京だとそんなものは無くて、東京以外のローカルアパレル業界特有のものだったかもしれません。
余談ですが、アパレル関係者で最近買ったものの話をした際に、10万円を超えるアウターや革靴を買った報告をしようものなら『いったねえー!!』と称え合うのでしたが、今振り返れば『(逝ったねえ〜…)』みたいな意味をまとっていたのかも。
■「HEP」はマウントを取らない
ブランドによるマウントを取った、取られただのというのには辟易します。
一方、弊ブランド「HEP」です。
「HEP」のサンダルは正直、マウントの取りようがないです。
玄関に並んでると、さっと履ける。
日本家屋に多い、小上がりを行ったり来たりするのに丁度いいです。
それでいて、そのまま気楽にちょっとお出掛けしてもいい。
近所の商店街へ。
隣町の銭湯へ。
地元の居酒屋さんへ。
休日にこもる喫茶店へ。
郊外のショッピングモールへ。
「HEP」は肩肘張らない、なんとなく”ユルさ”をまとった世界観を大切にしています。
お天気の日に足元を見つめながら、ニンマリして頂くくらいが丁度いいです。
既述のドレスコードが必要そうな人たちの集まりに出向いて”ドヤ”と、マウントを取れるようなコミュニケーション要素は搭載していなくて、一番気軽に足を通せる履物なのです。
ある特定の階層の人たちだけのモノではない、誰もが足を通すことが許されています。
2年目の「HEP」もどうぞよろしくお願いします。
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