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動きを止めたとき、見えるもの

僕は最近、心に響く素敵な寓話に出会いました。

目をなくしたカバの話
一頭のカバが川を渡っているときに自分の片方の目をなくした。カバは必死になって目を探した。前を見たり、後ろを見たり、右側を見たり、左側を見たり、体の下をみたりしたが、目は見つからない。
川岸にいる鳥や動物たちは「少し休んだほうがいい」と助言した。しかし、永遠に目を失ってしまうのではないかと恐れたカバは、休むことなく、一心不乱に目を探し続けた。それでも、やはり目は見つからず、とうとうカバは疲れはてて、その場に座りこんでしまった。
カバが動き回るのをやめると、川は静寂をとり戻した。すると、カバがかき回して濁らせていた水は、泥が沈み、底まで透きとおって見えるようになった。こうして、カバはなくしてしまった自分の目を見つけることができた。

『ものの見方が変わる座右の寓話』(戸田智弘著/ディスカバー・トゥエンティワン発行)より引用

この寓話を読んで、ふと思い出したのが、以前noteにも書いた座禅の経験です。僕にとって座禅は正直なところ苦行で、長くは続きませんでした。それでも今でも時々、あの静かな時間の中で感じた穏やかな気持ちが懐かしく思い出されます。

実は、私たちの日常生活の中にも、座禅のような静寂の時間を見つけることができるんです。もちろん、座禅のように小一時間も座り続ける必要はありません。例えば、こんな風に。

  • ベランダに出て深呼吸をしてみる。

  • いつもより少しだけ丁寧にコーヒーを淹れてみる。

  • ソファに座って何も考えずにぼんやりしてみる。

  • ヌルめのお風呂に普段より長めに浸かってみる。

意外かもしれませんが、こうした穏やかな時間の中で、思いがけない発見に出会うことがあるんです。僕自身、それまでずっと悩んでいた問題が、ふとした瞬間に解決策として浮かんでくることを何度も経験しています。きっと、心が静かになることで、脳が新しいアイデアを生み出しやすい状態になるのかもしれません。

ただ、この大切な「静寂の時間」を邪魔する存在が一つあります。そう、スマホです。

正直に告白すると、僕も最近、少しの隙間時間ができるとすぐにスマホに手を伸ばしてしまう自分に気付きました。せっかくの静寂の時間、そして新しい発見のチャンスを逃さないように、意識的にスマホと距離を置く時間を作っていきたいと思います。

これは、僕自身への戒めも込めて書いてみました。あなたの心にも、このカバの話が届けば嬉しいです。

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