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転がり込んできた中国のGAL

あの激安ホステルで助けてあげた中国のGAL「レイ」が私の新しく取った家まで着いてきた。レイは私が勝手に呼んでいるだけで、中国の発音が難しすぎたからつけたあだ名。

中国のおもてなし文化


台湾は大好きだけど、中国にはたった1日しか宿泊したことがないので中国文化のことはよくわからない。だけど一つだけよく知っているのは
「とにかく全おごり」
中国では人を全力でもてなすらしい。高級レストランに連れて行って、たくさん頼んで、お土産を持たせて返す…と聞いたことがあったので、今回はできるだけ中国式におもてなししてみた。
私に全然お金はないけど、たくさんの人からの愛とお金を受け取っているのでね。
宿代なんていらないよ!って言った。レイがいてもいなくても値段は変わらないし…
それにきっと私は中国に行く。だからその時に是非レイに案内してもらいたいと思っている。
新しくエアビで取った宿は1800円のワンルームでベットの他に小さなソファベッドがあった。ソファをベッドにすると冷蔵庫を開けることさえ難しくなる狭い家だったけれど、レイにはそのソファベッドで寝てもらった。

レイが作る催涙ご飯


レイが「ご飯を作る」というから任せてみた。でもレイは今までご飯を作ったことがほとんどないらしい。それに酷い偏食で、野菜はジャガイモしか食べないという。それなのに「はなは何食べたい?」って聞いてくるので、無難に「肉」と答えた。
レイは中国から持ってきた赤いパウダーをまぶしてご飯を作る。肉を炒め始めると、とんでもない刺激が部屋に漂った。2人で泣いて咽せながらドアを開けた。どうやら赤い唐辛子パウダーのせいらしく、火災報知器まで鳴って2人でパニックになった。とにかく咳と涙が止まらなかった。
ただ、なんだかんだで出来上がったレイのご飯はすごく美味しかった。(かなり辛いけど)レイは凄く満足気で可愛かった。

やたらと辛い中国の調味料で作ってくれたご飯



夜のお散歩


私は日中、作業が山ほどあったのでずっと家にこもってパソコンを触っていた。レイも別にどこにも出かけずに家でゴロゴロしていた。トビリシに旅行に来て家から出ないのはあまりにも不憫だったので夜のリシパークに散歩に出かけることにした。レイはすごく喜んで、私にセクシーなドレスとヌーブラを貸してくれた。レイはギャルだから、服は基本的にどれもセクシーだった。ヌーブラもめっちゃ持ってた。まじギャル。
散歩は楽しかった。レイは写真が大好きでフィルムカメラ、デジカメ、携帯でたくさん写真を撮ってくれた。あまりにも写真が気に入ったので、クラウドソーシングサイトのアイコンにした。
そのあと私の中国人の友達と合流して4人で夜ご飯に行った。中国語が飛び交っていてかなりアウェーだった。

レイが貸してくれたワンピース
レイのチェキで撮ってくれたアウェー会

中国GALの恋愛観


レイは同性の私から見てもすごくキュートで魅力的な女性だった。セクシーだし、おしゃれだし、よく笑うし、声だって可愛い。そんなこんなでヒンカリを食べながら彼氏について聞いてみたら「彼氏はいないし、いらない」と言った。
中国の男は何よりも自分が好きで、その次にお金が好き。その次は家や車が好きだから、付き合ったところで女は5番目くらいだよ。それに誰とも付き合わなかったら男はみんな私のものでしょ。
とレイは言っていた。強すぎるでしょ。
「因为一棵树放弃整片森林」
中国のことわざを教えてもらった。
レイみたいになりたいなぁと思った瞬間で、自由について考えるきっかけにもなった。私はこれからどこに進んでいくのだろう。というか進んでいけるのかな。不明。

チョコレートヒンカリ
📍ヒンカリファクトリー


無言の心地よい空間


私たちは英語で会話するけど私もレイも英語はそんなに得意じゃないから、2人でいても基本無言だった。レイは全然遠慮せずに自由に過ごすから、私としても気を遣わなくて済んだので良かった。
彼女は家では下着以外の服を身に付けないし、私が朝からweb会議をしてても全然起きない。やっぱり強い。
自由に振る舞える人はとっても魅力的。無理をしない関係はなによりも大事だよね。
そんなこんなでレイとは3泊4日一緒に過ごした。最初はほんの少しの煩わしさもあったけど、気を遣わなくなってからは非日常を楽しんでいる自分がいた。


今だにレイは私にたくさんの写真を送ってくる。私には今までいなかった「友達」だなぁと嬉しくなった。すでにWechatは放置しがちだけど、レイにだけはメッセージを返すよ。レイこそ私の連絡をすぐ無視するけどね!!
I miss you!!


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