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【ネット歯科大】歯みがきにもクセが出る
日常的に行う歯みがき。だからこそ、正しく続けていきたいものです。
歯科医院で治療を受けていると、歯みがきの説明を受ける場面があることと思います。すでに聞いたような話を繰り返し受けることもあるかもしれません。
歯科医師や歯科衛生士が歯みがきの説明を繰り返すのは、それだけ歯の汚れが残ってしまっているからです。
しかし、歯がうまくみがけていないのは、ご本人のみがき方が悪いからとは限りません。
そもそも、歯みがきとは難しい作業なのです。歯科の専門家といえども、自身の歯みがきを完ぺきに行えている人は案外少ないものです。かくいう私も、自信はありません。
したがって、けっこう時間をかけて歯をみがいているのに歯科医院で毎回のように指摘されるという方も、気落ちする必要はありません。
それよりも、歯みがきが難しいからこそ、工夫して改善していくことに意義があるものと考えられます。
歯みがきには、その人のクセが出ます。
みがき残しをしやすい部位というのは、その人によってある程度パターンが決まってくると言い換えることもできます。
したがって、気づかないクセがあるものと考えて、歯みがきのリズムに変化を入れてみることはひとつの効果的な方法です。
たとえば、朝と夜では違うタイプの歯ブラシを使用するということも考えられます。
手用の歯ブラシを使用している方は、朝と夜で歯ブラシのサイズを変えてみるなどの方法があります。また、電動歯ブラシを使用している方は、朝と夜のどちらかに手用の歯ブラシを使用するといった方法も考えられます。
みがく歯の順番を変えてみる、というのもいいかもしれません。
基本的に歯みがきは一筆書きのようにして、いろんなところへ行ったり来たりすることは避ける方がいいとされています。ただし、スタート地点に決まりはありませんので、きのうとは違うところから始めてみるのもリズムの変化になります。
最終的には、きれいに歯がみがけていればあまり方法にこだわりすぎなくてもいいといえます。ただし、きれいにみがけているかどうかの判定は、自宅ではなかなか困難です。そういった点からも、歯科医院を有効に利用いただくことが望ましいといえます。
神奈川歯科大学 青山典生