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新NISAを始められない理由は「考えてない」からだ
新NISAを始められないのは、知識がないからではない。本質的な理由は「考えていないから」だ。老後資金の準備は待ったなし。それでも動けないのは、ただ漠然と「不安だ」と思っているだけではないだろうか。
なぜ新NISAを始められないのか?
新NISAの話題はネットやテレビでよく見かける。ヤフーニュースでも「NISAのメリット」「制度改正で何が変わる?」といった記事が並んでいる。しかし、多くの人が新NISAを始められない理由は、実は制度の複雑さでも、資金不足でもない。
本質的な問題は「老後資金について本気で考えていない」ことにある。新NISAは老後資金を作るための手段の一つに過ぎない。しかし、その根幹である「老後資金の準備」について、明確なビジョンを持っていなければ、そもそも行動にはつながらない。
「不安だ」と思うだけでは意味がない
「老後資金が足りないのでは?」
「なんとなく不安だけど、どうすればいいのかわからない」
こんなふうに感じている人は多い。しかし、「不安を感じること」と「考えること」は違う。考えているのであれば、すでに何かしらの行動をしているはずだ。
たとえば、
• 老後にいくら必要か計算している
• 節約や副業を検討している
• 具体的な資産形成の計画を立てている
これらをしていないなら、ただ漠然と「不安だ」と思っているだけだ。それでは何も変わらない。
スマホもAIもあるのに「わからない」は言い訳
かつては、投資を始めるには証券会社に足を運び、難しい本を読まなければならなかった。しかし今はどうか。スマホ一つでNISAの情報を調べられ、AIが無料で投資の基本を教えてくれる時代だ。
「NISAのことがよくわからないから始められない」というのは、単なる言い訳だ。
本当に知りたいなら、検索すればいくらでも情報は手に入る。だが、それをしないのは、やはり「考えていないから」にほかならない。
「考えないこと」は死に近づくことでもある
ここで少し視点を変えてみる。人は必ず死ぬ。これは疑いようのない事実だ。それなのに、多くの人は自分の人生の最期についてほとんど考えない。
「死ぬまでに何をしておきたいか?」
「どんな人生を送りたいか?」
こうした問いを真剣に考えないから、日々の時間が何となく過ぎ、気づけば老後の資金不足に直面する。そして、そのときになって「もっと早く準備しておけばよかった」と後悔する。
老後資金も同じだ。
「今からやっておけばよかった」と思う時点では、すでに手遅れになりつつある。新NISAは単なる投資制度のひとつに過ぎないが、「老後のためにどうすればいいか」を考えている人にとっては、すぐに活用できる手段だ。
考えた人だけが「株高の波」に乗れている
新NISAが始まる前から、投資の基本を理解し、行動していた人たちはすでに「株高の波」に乗っている。2020年からの米国株や全世界株の上昇を見て、しっかりと利益を得ている人は少なくない。
なぜ彼らは投資を続けられたのか?
なぜ暴落時にパニックにならなかったのか?
それは、「老後資金をどう作るか」を若い頃から鮮明に考えていたからだ。考えたからこそ、投資の知識を学び、資産形成を続けてきた。新NISAを使うこと自体が目的ではなく、「老後のために何ができるか」を考えた結果、NISAが役立つ手段の一つとしてあったに過ぎない。
「考えた人」と「考えなかった人」の未来は大きく違う
結局、新NISAを始められない人の最大の問題は「制度を知らない」ことではなく、「考えていない」ことにある。
考えた人はすでに動き、資産を積み上げている。
考えなかった人は、時間を浪費し、後になって「どうすればいいのか」と悩む。
老後資金の準備は、早ければ早いほど有利だ。もし「まだ新NISAを始めていない」という人がいるなら、まずは「老後資金をどうするか?」を本気で考えてみてほしい。考えた先に、新NISAがあるかどうかは、もう関係ない。なぜなら、それは単なる手段にすぎないのだから。