こわかった
母親と妹とででかめの公園に遊びに行きました。
僕は道を進むと大抵、行き当たりばったりになってしまいます。方向音痴で優柔不断だからです。だからうまく歩けないんです。
母親と妹はなぜか僕についてきました。なんでついてきたんでしょう。僕は公園のマップを把握しているわけでも、その公園に何度も行ったことがあるわけでもないのに。
それで僕の行き当たりばったりの散歩が始まるわけで、それについて行こうと思った2人は何度かため息を吐いて詰まらなそうに歩いていたので、すごく悲しかったです。ため息がひとつひとつ、鉛の風船となって胸にのしかかってきました。肺とかその辺りの臓器も圧迫されて泣いてしまいそうでした。
ただでさえ人と関わるのが下手なのにこの引きこもり要請期間に僕はもっと人と関わるのが下手くそになってしまったようです。
これ以上人と関わるのが下手になってしまったら人間界から追放されてしまう気がしてならないので、必死にSNSを更新しまくっています。忘れられるのが怖くて、僕がここにいることを知って欲しくて、でも投げられたボールはキャッチ出来ないのでボウリングみたいに丁寧に優しく下から、転がして欲しい。ボールも、100円で買えそうなピンクのラバーのやつを。
なんでこの世界はこう、優しいものが少ないんだろう。
猫と羊の間の生き物と田舎でひっそりと暮らしたい。