360°カメラを使ってみよう、という話
数年前に買ったinsta360 ONE Xという天地左右全てを同時に撮影できる360°カメラ。
元々旅行先で撮り逃しが無いように、との思いで購入しましたがなかなか使う機会を逸しておりました。
この度関西に引っ越すことになり京都が近くなったので、観光客がまだ少ない間に色々使ってみようと引っ張り出しました。
5.7Kでは撮れるものの、360°全体での画素数なので、通常の平面画角で切り出すと今どきのカメラと比べるとそれほど高画質というわけでもありませんし、白飛びしやすいという印象があります。
したがって、高画質で撮りたいときはミラーレスカメラのα6400を使い4K画質で撮った方がいいと思っていました。
しかし、α6400には動画手振れ補正が付いていないので、歩きながらの撮影はジンバルが無い限りブレブレでとても見れたものではありません。
ミラーレス用のジンバルはそれなりの大きさがあるし、何といっても目立ちます。
そこまで気合を入れるほどでもないし、iPhoneも多少は手振れ補正が効くので、普段使いにはスマホでの動画撮影でもよかったりします。
被写体が決まっていればそれでもいいのですが、じっくりその場に留まっての撮影でない場合、後になって「あれも撮っておけばよかった」ということにならないために全方向を撮影する360°カメラは「旅カメラ」として適していると思います。
しかもこのinsta360 ONE Xの手振れ補正は結構効いてくれるので、ジンバルが無くてもそこそこいけます。
カメラ内のジャイロデータを使って、再生時に画像処理で手振れを補正しているようです。
そもそも360°で撮っているので、手ブレ補正によって画角が狭くなることもない。
現在は後継機種のX2が売られていますが、まあXでも十分でしょう。
X2の防水、4マイクは羨ましいですが。
360°カメラは他にも有名なGoProだったりリコーのTHETAがあったりしますが、使ったことが無いので、どれがいいのかは分かりません。
ただ、どれを選んだとしても被写体をガッツリ追わなくても全部写っているので、後で編集でどうにでもなるというのが360°のメリットです。
もっとも適当に撮りすぎると、後で編集が大変なことになりますが。
Log撮影モードについて
ちなみにこのONE XはHDRモード以外だとLog撮影ができます。
これまで気にしていませんでしたが、動画編集にDavinci Resolveを使うようになったので、色についても興味が出ているところです。
専用のLUTもカメラメーカーから提供されており、下記の「Insta360 STUDIO 2021」のタブのひとつがLUTになっています。
アクションカメラ | 360°カメラ - アプリダウンロード (insta360.com)
撮り直しが効かないスナップですので、可能な限り良い状態で保存したいと思いますが、写真をRAWで撮るように動画もLogで撮ったほうがいいのでしょうか?
でもONE XのLogはそこまで情報を持っていない感じがします。
スタンダードモードのLogとノーマル、HDRとで撮り比べしてみました。
(HDRはLog保存はできない)
白飛び耐性はHDR>>Log>ノーマルという感じで、Logだからといってそこまで階調が残っている感じはしませんでしたが、精細感はノーマル保存より若干あるような無いような。
色味については印象の良い順にノーマル>>HDR>Log+LUT、という感じでしたが、記憶色がだんだん薄らいできますので、どれが正解の色かわからなくなってきます。
特にLogでLUTを当てないで自力でカラーコレクションする場合、写真でも残しておかないと基準が分からなくなって大変です。
ノーマルの方がパリッとした色味になる感じなので、普通はこれでもいいかも?って気がします。
どのモードでも手補正はした方がいいけれど、一長一短あるので当面「③のLog+LUT+手補正」で運用したいと思います。
露出オートだと白飛びしやすいので、撮影時に露出補正は必要ですが。
電池の持ち具合について
ONE Xの難点は「電池の持ちが非常に悪い」ということです。
1200 mAhで60分撮影可となっていますが、劣化しているせいか半分も持ちません。
互換バッテリーを購入しました。
購入したのは2個の予備バッテリーとチャージャーのセット。
これで2,000円強と非常に安いので、とても不安になります。
しかも標準より容量の多い1480 mAh。
私は今のところ普通に使えていますが、まあ自己責任ということで。
3つ同時に充電できるし、コンパクトなので結構便利です。
まあ、最悪ONE Xに直接モバイルバッテリーを繋いでも使えるので、これだけあればなんとかなりそうです。
編集作業について
撮影後帰ってから360°映像をみると、撮影時には気が付かなかったものや、神社仏閣の天井などが写ってて楽しいです。
VRゴーグルとかでみるともっと楽しいのかな?
360°の画像データを平面にする編集は純正の「Insta360 STUDIO 2021」が360°のつなぎ目処理とか、手振れ補正とか結構優れているので、これを使った方がいいと思います。
ただ、編集の状態だけを保存できないので、違うパターンの編集を残したいときは元の動画データごとコピーして使うしかなく、SSDの容量を食ってしまうのが残念なところです。
このソフトで視点の変更を細かく設定できるのですが、視点の切り替えが多いとちょっと面倒です。
撮影時に気をつけていれば回避できることも多いので、なるべく本体がクルクル動かないように撮影するほうが良いと思います。
このソフトでProResのMOVファイルとして通常の画角の平面動画を切り出して、Davinci Resolveで編集するというワークフローにしています。
H265やH264(元の動画はH264)でも書き出せるのですが、ProResが一番サイズが小さく出力できるし、編集前提なのでそうしてます。
ちなみにH265とH264での差はほとんど分からない割に、H265だとファイルサイズが結構大きくなりました。
さて、撮影の準備はできましたので、時間を見つけて撮影しに行きたいと思います。