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入院準備

さて、2週間後の5月半ばに入院である。
スケジュールはこうだ。
手術の前日に入院、手術当日、術後5日目に退院。
たった7日間の入院生活となる予定。
自宅とは異なる環境で、不自由な身体で生きなければならない。
少しでも居心地の良くなるように身の回りを整えたいところだ。

かばんはリュックサックにした。
THE NORTH FACEのBC Fuse Box初期型。
旅行のときにいつも使っている背中の相棒。
容量30Lで頼もしいヤツ。
前に入院したときに気づいたが、病室の収納スペースは小さい。
その上、床の上にものを置くと邪魔になってしまうので、キャリーケースは無理だろうなと思った。
ヒューズボックスなら少しは畳めるし、広げれば大容量。
お腹を切った後を考えて、ショルダーや手提げのように片方だけに重さがかかるものよりも、リュックサックのほうが楽そうだと考えた。
背負ったり下ろしたりする瞬間だけ気にしておけば良い。

着替えはそんなに必要ない。
入院中はずっと病衣だし、手術直後はお産パッドを当てられるからパンツも少なくて済む。
ナプキンを当てている限りパンツ本体は汚れない、というのがマイルール。
院内は比較的暖かいから、たまに羽織るものがあれば充分。
あとは、胸元ゆるゆるの病衣でも中が気にならないように、ブラトップくらいはあると安心か。

ただ、入院時の服で退院することになるから、最初の服装には気をつけたほうが良い。
お腹を切った後でも大丈夫な服装をおすすめする。
世間的には、すとんとしたワンピースが良いと言われている。
私はスカートは趣味ではないので、ウエストをベルトで無段階調節できるゆるめのパンツを穿いていった。
締め付けがないのが一番。
上はボタンのシャツ。
Tシャツタイプだと、もしかしたらかぶる動作が大変かもしれないと思い、避けた。

コップがかなり重要。
把手つきで、ふたができるもの。
かつ、ストローを挿して飲めるような作りになっているのがなお良い。
術後、意外と身体が起こせないので、ストロー必須。
mont-bellのプラ製のサーモマグを買った。
元気が出るように、赤とオレンジのものにした。

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暖色なら、何を入れても美味しそうに感じるはず。
病室の外の共用スペースには冷水機と給茶機があり、自由に飲んで良いことになっていた。
しかし術後数日はあまり動けないだろうと見込み、手が届くところにペットボトルの水を1リットル分用意しておいた。
これが後に大正解となる。

病室では、カードを買って有料でテレビを観ることができる。
日頃ニュース以外のテレビ番組にはあまり興味がないので、カードは買わないことにした。
代わりにタブレットと電子書籍リーダーを持ち込む。
タブレットで動画も観られるし、電子書籍なら重たい本を何冊も持たなくても良い。
荷物を減らすことばかり考えた。

歯磨き・洗面道具は、普段旅行で使っているような一式で足りるだろう。
ポーチごと持ち出せば用が足りる。
入院のしおりに「タオル類を多めに持ってきてください」と書いてあるが、短い入院中にシャワーを浴びられるのは1回か2回のはずなので、そんなに要らないと思う。
実際、要らなかった。
干すところも少ないので、小さめで吸水力のあるバスタオルが役に立つ。

ティッシュウェットティッシュマスクなど衛生消耗品は多めにあると安心。
病室では、家のようにふきんやぞうきんを気軽に衛生的に洗える環境ではない。
代わりに、何かと色んなものを拭くのにティッシュを使う。

かみそりや爪切りなど刃物は持ち込み禁止。
病院は貸してくれるとはいうけれど、あまり人と共有したくない道具なので、毛や爪が気になる場合は事前に処理してから入院するのが良いだろう。

病院食の味の薄さに途中で耐えきれなくなるかと思い、念のためおとなのふりかけを用意した。
6種類の味が楽しめる小袋のセット。
それと、少し刺激があると良いだろうと思い、チョコを持ち込む。
前の手術前夜に食べて成功したので、願掛けのようなものだ。
職場の同期が、入院前にお見舞いとしてカフェインレスのドリップバッグコーヒーをくれた。
嬉しい。
本人も昨年、別件で入院しており、色んなアドバイスをくれた。

かくして入院準備を進める。
このために購入したものも多い。
急に入院が決まった人や、経済的に困っている人は揃えるのが大変だろうなと思った。

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