子宮頸がんワクチン【情報の選別】
間違いなく、
日本の医療の最大の問題の１つである。
結論から言うと、
絶対に受けるべき！！！
というか、受けなければ一定割合で、
子宮や自分の将来、さらには命に危険が及ぶ！！！
である。
子宮頸がんに関して伝えたい大事なことは
（１）子宮頸がんワクチンを接種する
（２）子宮頸がん検診を受ける
の２点に集約される。
医療・医学の情報の選択は、しばしば専門的で分かりにくい。
分からないことがあれば、ネットであれこれ調べるより、
自分が信頼できる医療関係者に相談するのが一番だと思う。
一般的に良心的な医療関係者であれば、
基本的には大きく間違ったことは言わないし、
相談者のことを思ってコメントしてくれるだろう。
誠実であれば、
分からないことは信頼できる情報源から情報を得てくれるだろう。
新型コロナウイルスに関しても同様であるが、
信頼できる情報源（ソース；sources）は主に３つである。
【信頼できる情報源】
（１）公的機関の情報
（２）医学書
（３）医学論文
（４）その他
（１）公的機関の情報
これはまず基本的に誤ったことは載っていない。
仮に将来誤ったことであったと判明したとしても、それは仕方ない。
何故なら、医学・医療は常に進歩するので、
10年前、20年前に常識とされたことが実は違ったという現象は稀ではない。
だから、
医療者は最新の情報を得ようと常に勉強するし、
公的機関の情報は、少なくともその時点では、
最も「たしからしい」情報を載せている。
（２）医学書
これは、そこら辺にある1000円、2000円程度の新書の類いではなく、
きちんと医学教育用の作られた教科書のことである。
一般に医学生や医師が用いる教科書は、
安くても3000円～4000円、一般的に10000円前後、
高いものでは20000円、30000円、さらには50000円程度のものもある。
これは一般書に比べ需要が少ないのと、
教科書自体が場合によっては何千ページもあり（通常は千ページ前後）、
枕にできるほど、大きく重いからである。
教科書は、
医療の世界では一般に現場では使いにくいことも多いが、
当該分野の過去の叡智を集結させて纏め上げたものであり、
医学・当該分野の歴史の集大成とも言える。
現場で使いにくい理由は、
1．内容がしばしば高度かつ詳しすぎる（重すぎる）
2．現場ではもっと簡潔なハウツー本の方がわかりやすい
（しかし、ハウツー本を使いこなすために教科書の理解は重要）
3．纏め上げたものであるため、内容が現場レベルより少し古いことがある
（だから、医師は最新の論文をチェックする）
一般に、
医師、医療関係者はこのような背景知識を元に語り、
それを非医療関係者が一朝一夕に身につけることが困難であるから、
信頼できる医療者に聞くのがいいのである。
（３）医学論文
医学書でまかなえない最新の情報を得るためには、
論文を検索する必要がある。
ときどき医師でもいるのだが、
論文ばかり読み、教科書を読まないのは誤りである。
教科書は少し情報が古いが、
相当に「たしからしい」ことが纏め上げられている。
論文が評価されるのはこれからであり、
妥当性については掲載時点で一定の信頼性はあるが、
それが医学のメインストリートとなって教科書に記載されるかは、
もう少し時間が必要である。
公的機関の情報は、
このような医学的背景・教科書的内容および最新の論文を踏まえて、
最も「たしからしい」ことにより構成されているから、
非医療関係者が情報を得るのに最も信頼性が高いと言える。
（４）その他の情報
そういった情報以外でも、
綿密に調べ上げられた情報も存在する。
代表的なものが以下の「10万個の子宮」という書籍である。
これは興味がある方は是非一読をオススメしたい（note版もあるようだ）。
このように卓越したジャーナリズム精神により、
素晴らしい内容が記載されているものも、確かにある。
もちろん、ネット上にも正しい情報はたくさんある。
しかし、これらの情報から非医療関係者が、
信頼性の高い情報とそうでないものを確実に選別するのは難しい。
子宮頸がんについて、病理医的な視点からもいずれ解説したい。
【まとめ】
子宮頸がんの大半は予防可能であるにも関わらず、日本では政策の遅れにより毎年多くの子宮が切除され、抗がん剤などの治療を受けなければならない人が発生し、命を落とす人もいる。これは先進国では日本でのみ生じている異常事態である。
（１）子宮頸がんワクチンを接種する
（２）子宮頸がん検診を受ける
（３）信頼できる情報を選別する ＝ 公的機関と信頼できる医師
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