マガジンのカバー画像

「音楽・アート・写真」関連のレビュー

279
「音楽」「アート」「写真」などのレビューを紹介します。
運営しているクリエイター

#作家論

フランソワ・トリュフォー監督 『突然炎のごとく』 : 「恋愛もの」に見せかけた「男…

映画評:フランソワ・トリュフォー監督『突然炎のごとく』(1962年・フランス映画) 「ヌーヴ…

年間読書人
4か月前
19

ゴダールの本質を、わかりやすく説明しよう。 : ジャン=リュック・ゴダール論

ついに、ジャン=リュック・ゴダールという映画作家の本質が、理解できた。そう確信することが…

年間読書人
6か月前
35

吉田健一 「饗宴」ほか 「日本幻想文学集成16」 : 朗らかで自由で頑固だった、 酒好…

富士川義之編『日本幻想文学集成16 吉田健一 饗宴』(国書刊行会) 吉田健一を初めて読んだ…

年間読書人
6か月前
19

藤本タツキ 短編集 『17−21』 『22−26』 : 作家自身のキャラクターのユニークさ

書評:藤本タツキ短編集『17−21』『22−26』(ジャンプコミックス・集英社) 「書評」として…

年間読書人
7か月前
31

ジャン=リュック・ゴダール 『ゴダール 映画史』 : 「美的レジスタンス」としてのゴ…

書評:ジャン=リュック・ゴダール『ゴダール 映画史(全)』(ちくま学芸文庫・2012年) ゴ…

年間読書人
10か月前
18

富野由悠季とジャン=リュック・ゴダール : ふたつの「ヌーヴェル・ヴァーグ」

富野由悠季(富野喜幸)と言えば、もちろん今に続くアニメシリーズの第1作にしてオリジナル作…

年間読書人
10か月前
37

松浦寿輝 『ゴダール』 : ロマンティックな幻想

書評:松浦寿輝『ゴダール』(筑摩書房・1997年刊) 松浦寿輝の「ジャン=リュック・ゴダール」論である。 松浦寿輝は、今でこそ芥川賞を受賞した小説家として知られるが、もとは詩人であり批評家として出発した人だ。 そのあたりの事情については、松浦の小説『半島』(2004年刊・読売文学賞受賞)を論じたレビューに詳しいので、そちらに譲るが、松浦の最初の小説書が1996年刊行の『もののたはむれ』であり、小説書として4冊目の『花腐し』による芥川賞の受賞が2000年であるから、本書『ゴ

日和聡子・金井田英津子 『瓦経』 : 頬をかすめた微風

書評:日和聡子(著)・金井田英津子(挿絵)『瓦経』(岩波書店) 本書は、岩波書店が刊行してい…

7

中井英夫 『月蝕領映画館』「中井英夫全集12」 : 反世界からの映画批評

書評:『中井英夫全集[12]月蝕領映画館』(創元ライブラリ・2006年) 『月蝕領映画館』は、…

12

「ラース・フォン・トリアー・ レトロスペクティブ 2023」 : 第七藝術劇場コレクショ…

映画評:ラース・フォン・トリアー監督 『メランコリア』(2011年)、『アンチクライスト』(2…

12

蓮實重彦 『ゴダール革命』 : 〈主人持ち〉の批評

書評:蓮實重彦『ゴダール革命』(リュミエール叢書、ちくま学芸文庫〔増補決定版〕) 私が読…

12

F・W・ムルナウ監督 『最後の人』 : 鵜呑みにして良いのか?

映画評:F・W・ムルナウ監督『最後の人』(1924年・ドイツ映画) 『吸血鬼ノスフェラトゥ』(…

11

小津安二郎監督 『東京物語』 : 人間というもの

映画評:小津安二郎監督『東京物語』(1953年) これほど著名な傑作になると、映画マニアでも…

16

『加藤周一対話集1 〈日本的〉ということ』 : 背教者としての 「隠れキリシタン」

書評:『加藤周一対話集1 〈日本的〉ということ』(かもがわ出版) 加藤周一を読むのは、これが初めてである。 今回は古本で何冊か購入したのだが、なんとなく堅苦しそうな印象があったので、手始めに、対談集である本書を読んでみたという次第だ。 もちろん「加藤周一」の名前は知っていた。何度かその著書を手に取ったこともあるが、これまでの数十年、実際に読むには至らなかった。 なぜかというと、加藤周一という名前には、「典型的な進歩的文化人」「市民運動をリードする知識人」という印象があって