アンドレ・バザン 『映画とは何か』 : 「映画のリアル」とは何か。
書評:アンドレ・バザン『映画とは何か』(岩波文庫・全二巻)
アンドレ・バザンは、フランスの映画批評誌『カイエ・デュ・シネマ』誌の創刊メンバーにして、同誌の創刊から40歳の若さで亡くなるまで編集長を務めた人である。
また、同誌には若い映画マニア(シネフィル)が集って映画批評に健筆をふるい、そこからジャン=リュック・ゴダールやフランソワ・トリュフォー、ジャック・リベット、エリック・ロメールといった人たちが次々と映画作家(映画監督)デビューしていき、それまでのフランス映画とは一線