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「音楽・アート・写真」関連のレビュー

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「音楽」「アート」「写真」などのレビューを紹介します。
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#文芸批評

野﨑まど 『小説』 : 「小説」を読む意味とは?

書評:野﨑まど『小説』(講談社) 小説のタイトルが、そのものズバリ『小説』なのでは、いっ…

年間読書人
12日前
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木澤佐登志 『終わるまではすべてが永遠 崩壊を巡るいくつかの欠片』 : その尊厳に…

書評:木澤佐登志『終わるまではすべてが永遠 崩壊を巡るいくつかの欠片』(青土社) この世…

年間読書人
2週間前
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キャスリン・ストック 『マテリアル・ガールズ フェミニズムにとって現実はなぜ重要…

書評:キャスリン・ストック『マテリアル・ガールズ フェミニズムにとって現実はなぜ重要か』…

年間読書人
3か月前
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竹村和子 『フェミニズム』 : 真の「フェミニズム」を知るべし。

書評:竹村和子『フェミニズム』(岩波現代文庫) 「フェミニズム」という言葉だけなら、「誰…

年間読書人
4か月前
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北村紗衣 『お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード』 : 「北村紗衣はダース・ベイダー…

書評:北村紗衣『お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード ジェンダー・フェミニズム批評入門』(…

年間読書人
4か月前
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大谷弘 『道徳的に考えるとはどういうことか』 : 文学的には 「普通」はそう考える。

書評:大谷弘『道徳的に考えるとはどういうことか』(ちくま新書) 本書がどういう内容の本か…

年間読書人
6か月前
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吉田健一 「饗宴」ほか 「日本幻想文学集成16」 : 朗らかで自由で頑固だった、 酒好き犬好きおじさん

富士川義之編『日本幻想文学集成16 吉田健一 饗宴』(国書刊行会) 吉田健一を初めて読んだ。ずいぶん前から気になっていた作家の一人で、読みたい読みたいと思いながら、その機会を逸し続けてきたのだが、今回やっと読むことが叶ったのは、きっと本書を含む「日本幻想文学集成」(全33巻)を、1冊も読まないまま、蔵書整理のために手放したからであろう。 私は、吉田の英文学者(研究者)としての側面には興味がなく、興味があったのは、もっぱら「幻想小説作家」の面に限られていた。 そんな幻想小説

植草甚一 『映画はどんどん新しくなってゆく』 : 世論もどんどん変わってゆく

書評:植草甚一『映画はどんどん新しくなってゆく』(植草甚一スクラップ・ブック16、晶文社)…

年間読書人
6か月前
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川野芽生 『人形歌集 羽あるいは骨』 : 生と死と

書評:川野芽生『人形歌集  羽あるいは骨』(ステュディオ・パラボリカ) 本書は、と言うか…

年間読書人
8か月前
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蓮實重彦 『物語批判序説』 : みんなと同じで「空っぽ」が安心。

書評:蓮實重彦『物語批判序説』(講談社文芸文庫) 1985年刊行の、比較的初期に属する著作で…

年間読書人
8か月前
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川野芽生 『かわいいピンクの竜になる』 : 「みにくい凡獣の価値観」に抗する。

書評:川野芽生『かわいいピンクの竜になる』(左右社) なかなか強烈なエッセイ集だ。やはり…

年間読書人
8か月前
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リンク集 「異界行系の 漫画・小説・特撮ドラマ+ガロ系漫画」関連レビュー

【主な収録作家】 (漫画家) panpanya、Kashmir、コマツシンヤ、坂月さかな、風呂前有、三堂…

年間読書人
9か月前
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九段理江 『東京都同情塔』 : あなたは、AIにも劣る人間ではないのか?

書評:九段理江『東京都同情塔』(新潮社) 芥川賞なんぞ、ほとんど信用していない私なので、…

年間読書人
10か月前
21

千葉雅也 『センスの哲学』 : 「見る前に跳べ」と言われても…。

書評:千葉雅也『センスの哲学』(文藝春秋) 「売れっ子」千葉雅也の本としては、売れない本になりそうな臭いがプンプンする。 なぜなら、本書は「哲学」と題しているけれど、いわゆる「学問としての哲学」ではなく、自身の興味があるテーマについて、哲学的知識を援用して「哲学して(考えて)みました」という内容の本であり、言うなれば「哲学的エッセイ」でしかないからだ。 したがって、「哲学」の権威をありがたがりたい「哲学オタク」たちには、少しも「ありがたくない本」なのだ。 これまで千葉雅也