冬の蛍

凛として 空高く
山入端(やまのは)の 鮮やかに
月の 大きな事
日暮れ時 帰り道

かじかんだ手 握りしめ
指の間を 音もなく
手にしたものは すり抜けていった
握った手の 冷たいことよ

蛍よ 蛍 冬の蛍
季節外れに 飛ぶ蛍
何を望んで 空を舞う
何を望んで 夜を照らす

月を恨まず 星を恨まず
何を願って 消えていく

***
蛍=雪で読んでみてください

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