エンプティである事の美しさ、残酷さ
本誌集は「Ⅰ」、「Ⅱ」の二部構成から成る。それぞれについて記載させていただきたい。
Ⅰ 思い出世界は時に卑怯なくらいに美しい。本当は辛いことも憎むべき事もあったであろうに。そう、それはまるで花火の様だ。ぱっと散ったあとでも瞼の裏でいつまでもキラキラと輝き続ける花火。思い出世界には、そんないつまでも脳裏でキラキラと輝き続ける美しさがある。そしてそれは、当事者の思いが強ければ強いほど眩いばかりの光を放ち続けるのだ。
滝本政博さんは綴る。愛を。愛した女性を。愛した女性との時間を。「