博論日記71/365:アテネDay1(アブダビ→アテネ)
昨日に引き続き、アブダビでの9時間のトランジット。友だち二人と一緒だったので、不安もなく退屈しなかった。友だちの一人がいい感じにゆったりできそうなソファーを見つけてくれて、うまいこと寝られた。助かった。
アブダビ空港では「マックアラビア」なるものを食べていた。ハラルの基準に沿って作られていて、パテは鶏肉。ピタパンになっていて、ソースにもしっかり味がついていて美味しかった。
![](https://assets.st-note.com/img/1661096907719-Cx9Vit71Dp.png?width=1200)
アブダビからアテネに向かう飛行機はそこそこ混んでいて、しかも古い機材かつ狭くて、かなり疲れたぞ。そんなところに6時間もいたので腰と尻がガタピシになった。
読書は大事。機内で中島らも『今夜、すべてのバーで』を読む。
昨日読んだ『ライティングの哲学』で言及されていて、名作とは聴いていたけれど読んだことはなかったな、と思い、調べてみたところKindle版がつい二年前くらいに出ていることに気づいたので購入してしまった。軽妙な文章に惹かれてついつい最後まで読み切らされて(?)しまった。主人公が道化の様にふるまう自身を眺めて客観的に分析する迫力に身震いを覚えながら、しかしその一方でそういった離人感が読書の心地よさを誘う。しかしひどいことに、機内食と一緒に供されたビールを飲みながら読んだ。なあに、バーボンをラッパ飲みするほどひどい人間ではないのだからマシじゃあないか、と自分に言い聞かせながら……。
良かった部分を引用させてください。Kindleは画像で引用できるのが結構いいですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1661096630247-sPoJo8N8yk.png?width=1200)
ところで、将棋の棋士の先崎学のエッセー集に『今宵、あの頃のバーで』というのがあって、これは確実に中島作品からの「本歌取り」なのではないかと思った。日本の実家に実物があるゆえ、あえて電子版を買ったりはしないが、先崎先生の性格と読書範囲と交遊録に鑑みると、絶対にそうなのではないかという半ば確信がある。
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