「赤羽が似合うなきみは」殆どが線引きとして使うフレーズ アラサーと称され蚊帳の外なのに旬の果物みたいな扱い 住み慣れた街中だれかを思い出し誰でもよかったわけがなかった
25になっても未だ傷が付く 使い古した言葉であっても 語尾だとか目が合う頻度でかなしみを 上手に磨き上手に愛でる 202の曲のセンスが絶対に男のせいだと全部屋で話題 イヤホンをすればポールの Life is very short がこの恋急かす 馬乗りになろうか?電気は消してよね わたしのことは考えないでね 微量でもあるなら罪悪感=愛だ ピアスみたいに置いていくなよ 書き初めの「平穏」夏が過ぎた頃 裸足で歩く覚悟だけある もうすでに毛布の代わりに君の熱 秋は突
好きなお店が閉まるらしい。行きつけ、というにはまだ青く、かといって初めまして顔では互いに気恥ずかしい程度の、栄転閉店(果たしてそんな言葉があるのか?)だそうだが、わたしにとってはかなり痛い。殆ど毎週行っているし、あそこの麺シリーズ、多分絶対きっとわたしが一番愛していた。写真あるよ! 行き始めは高円寺に引っ越してから季節が一つ進むくらいには月日が経っていた頃。新天地、仕事、時間だけがただただ過ぎてゆく、日々を無事に終えることにかまけて、自分のしたいことは愚か、感情すらおい
「お姉ちゃん と同い年です」牽制球 命中しここにアラサー没す 「若いね」と年上ぶっても ですます調 が疼く非処女のアラサーなので 年相応の余裕などない ーぬるい時間・酩酊ー 何で上にいるんだ! そもそも論 年上いいじゃん 奢るしさ 言われなくても 口でもするし 書き初めの「平穏」夏が過ぎた頃 裸足で歩く覚悟だけある
梨を剥く作業ひとつに誰彼の面影 可食部少ない梨ひとつ 透き通った声「明るいね もう朝だ」わかっていたのに始めたせいだ 愛に似たこの梨食べますわたしより泣き出しそうなうなじが揺れる
君の手に科せられた罪死に方を選ぶトロッコ問題の件 人知れぬ地下で育む恋があり本当に一緒に死ねる? 謎解きす君or真実わかっても思索し恋も黙秘権
居るはずのないドトールで待っている愛されている振りをしながら きみが本ならばすべてに線を引くブックオフすら買い取らないほど 「嘘は嘘と見抜ける人だけ恋できる法律作ります」と街宣
眠くても3コール目では出てしまう濃い隈恋が夜更けるまでは 妻子持ち男の信憑性の無さ語る不倫が人救うまで 「多分、行く」読点一つに込められた愛を過信し部屋を片付け 競馬するあなただからねこの恋もリスキーすぎるよ勝ったり負けたり メガジョッキ一つで「好き」と言われても恋はお金で勘定できぬ 私だけヘルプの域を越えただけ立場上「好き」と言われているだけ
就活のスーツが眠るここは今人事の知らない夢でありたい おやすみと僕より先にきみが逝く揺れるパジャマの心許なさ 首を吊る前日に食べたラーメンに味玉が二個入っていたから
浴室で全身の毛を剃っていて減るもんじゃないと笑うな夏が やめとけとマスクの色で蔑視され腐っても恋けなされても恋 くしゃくしゃのシーツの皺を自力で直すそうやって人生を消費
雨が降り濡れたとしても誰ひとりあなたに傘を差せぬかなしさ 新品のmac製品触るように扱って欲しい生身の私 鳴り狂うタイマー止めずに放置するきみが私にそうしたように
赤 青 赤 点滅してる運試し次赤ならば次赤ならば 好きまたは別れの二択しかなくてオルタナな案それが死ぬこと レジに並ぶすべての人が生きたくて今夜の夕食に耽る列
「ピンサロでバイトしてた」と言ってみて瞳の動きを伺う卑しさ 口紅がでっぷり付いたストローが誘われたいのと誘ってきている 腕を組み歩いて点字ブロックを踏む恋はいつも盲目なので
自由席選んで良い席さえ迷い如何にも人生観が反映
マーチってだけで人生潤うならばきみは知れない死を選ぶこと TOEICの点数や大学知名度でスワイプされて空を飛んでる 生ぬるい人生生きた浪人はすごく生きる人の特権
これはまだ優しい方と薦めてくるレットイットビーって何なん?結局 ネットにて和訳を調べてありのままでよかったわけがなかったこの恋 聞き取れもしない歌で部屋を埋めているここに無い愛だってのはわかる