消えそうな綿雲の意味を 考える
「名前を呼んで、振り返ってほしかっただけなのに」
前を歩く友人の背中に向かって、名前を呼んだら、聞こえないフリをされて。「無視すんなよ!笑」と言えば、いたずらっ子みたいな笑みを浮かべて振り返ってくれた。笑って横並びで帰ったあの頃。
でも、笑いながら帰ったあの頃にはもう戻れなくて。何度名前を呼んでも振り返ってくれない。名前を呼ぶことがこんなにも尊いことだなんて思わなかった。
そんな「silent」第3話の話をしますね。
・今回は空始まりではありませんでした。が、紬が好きだと言った想の声始まりだったので、よしとしましょう。ちなみに、私はラジオの時の目黒蓮さんの声が好きですね。
・やっぱり改めて思うけど、これ何の集会なの? 失恋パンデミックが起こるほどモテる佐倉想くんを拝む集会?
・「人が恋に落ちる瞬間を初めて見てしまったって何?」だった湊斗、紬が恋に落ちる瞬間を見て理解する。
・想を見つけて走る湊斗、しかし想は紬を見つけて走るのであった。てゆ〜か、みんな想の背中を見ると嬉しそうで、さすが「名前を呼びたくなる後ろ姿(cf.第1話高校の頃の告白シーン前)」ですね。
・紬と想が笑い合う姿をちょっと遠くから眺めている湊斗の図で流れるナレーションが「すごく仲のいい友達とすごく好きな人だったから嬉しかった。すごく切なくてちょっとだけ嬉しかった」ってねぇ……。
・紬から「ふられた!」とLINEが来て、「ちょっとだけほんのちょっとだけ嬉しかった。そんな自分のこともこの時の想のことも許せなかった」な湊斗、主成分優しさの正直者だな。
・紬が座っている席の窓を叩くならまだしも、紬の後方の窓叩いて気づいてくれる確率低いでしょと思ってしまった私の心は汚れていますか? だって、紬が気づかなかったら、湊斗は窓叩いている不審者になりかねないよ。
・何も聞いてないのに「大丈夫だよ」って言うし、めっちゃ喋る紬。もうすべてを物語っているがな。
・そもそも来週までの期限のものを明日までなんてできるわけねぇだろ。最初から明日までの期限にしとけよ。
・「無理すれば無理じゃない」なんてものはないよ、紬。私が知る限り、そんなことができる強靭メンタルの持ち主は、櫻井翔だけだよ(いや、櫻井翔さんだって無理なものは無理だよ)。
・書類で顔隠して泣くの堪えるような表情をしながらセクハラ上司の話をする紬の顔を反射する鏡越しで見る湊斗、やばくない?
・Wi-Fiつないで「犬と猫 仲良し」の動画を検索させる湊斗。そしてちゃんと検索して動画を見る紬。この頃からちゃんと指示に従うのね。笑
・メロンソーダとオレンジジュースの2択で、「コンポタ」をご所望する紬。これが2話の「コンポタもあります」につながるのか〜。
・湊斗がセクハラ上司を殴るなら、私は紬に仕事を押しつけた同期の女を殴っていいか?
・次の日退職願いを出す紬、この頃から決断したら行動が早い。
・食べながら寝る(寝ながら食べる)紬、冬の朝の私ですね。
・第3話、風間くんや篠原涼子お母さん、夏帆という錚々たるメンツよりもハンバーグの登場率の方が多いのちょっと面白いな。しかも、会話の中で出てくるだけで実物が登場するとは限らないのもちょっと面白い。笑
紬、想、湊斗、ハンバーグ。
・時給やまかないでバイト探しをする紬に「紬は何が好き? 何に関わる仕事がしたい?」で誰かを思い出したみたいな顔で「音楽」って言われた湊斗、切ねぇ。そして、紬がCDショップで働くことになって「その誰かが店に来たらどうしよう」ばかりを考えていた湊斗、自信なさすぎるだろ。
・いや〜湊斗見つけた時の想の顔良っ!湊斗を見つけた瞬間は想の顔に光当たってたのに、場面切り替わったら紬には光が当たってるのに、想には光が当たってないんですけど。
・想の背中に呼びかける湊斗、切ねぇ。第1話で紬が想を見かけて声をかけたけど気づかれなかったって言った時、「想だったら紬の声、気づくよ」って言ってたけど、それは自分にも当てはまるのね。
・どう考えてもこの状況でハンバーグ食べに行けるわけないでしょうが。逆になんで紬はハンバーグ食べに行けると思ったわけ? 「湊斗の心配<ハンバーグ食べたい」だったの?
・今回の「silent」出現ポイントは、遮断器が降りる踏切でした。確かに「うるさい」もんね。
・想を見つけてあんなに嬉しそうな顔をする夏帆、すべてを物語っている。てゆ〜か、後ろ姿で想を判断できるみなさんすごくない? 私、後ろ姿だけで人を判断できないよ。
・リュックのチャックは閉め忘れではなく、閉めてもらうために開けていたことが発覚した策士夏帆。
・「想くん見つけてダッシュしたの」に対して「それはわかってる」って何? たぶん「ダッシして来た」ことを「わかってる」ってことでしょうけど、「犬が飼い主の帰りを察知して玄関にダッシュして待ち構える的な感じで、想を見つけたらダッシュしてくる女」だってことをわかってるってことかもしれなくない?
・弟が思う「俺に何も言うことはないんかい」は、紬と会っていることかい? それとも親友の俺に耳が聞こえないことを隠していたことかい?
・紬(と湊斗)と別れた後に、夏帆とご飯食べに行ける想、モテる男ってのはすごいよ。湊斗と紬はハンバーグ食べに行けてないのに。
・フォークがないことを店員に伝えに行ってくれる想は優しいけど、私は夏帆が策士なことを知っているので、フォークがないことに気づいたんなら自分で行けと思いました。私の心は汚れていますか?
・手話を始めた理由を問われた後の風間くんの表情と語り、非常にいいですね。そして、なんの脈絡もない「知ってます? 聾者の8割くらいが聾者同士と結婚するんです」、めっちゃ怖くない?
・「怒」な湊斗に会いに行って、湊斗を励ます紬の弟。想アンチの湊斗担ですか?
・篠原涼子お母さんは、「聞こえない」に敏感です。
・手話を勉強する紬のことを「健気」だけど「なんかちょっとイラッとする」と言う萌。だけどね、紬は紬で呑気にヘラヘラ生きてきたわけじゃないんだよ……。
・篠原涼子お母さん、「怒」です。
・両手が塞がっててずり落ちたエプロンの肩紐を肩の動きで直そうとする紬、そんな姿を見ていて笑って直す想、恋だろ。
・てゆ〜か、紬の手話の習熟、すごくない?
・そうだよ、窓叩いて中にいる人に気づいてほしい時は、普通は座っているところの窓を叩くもんなんだよ。わかったか、湊斗。
・湊斗の心配している想、紬を介してでもいいから湊斗と2人で話しなさい。
・手話の「怒る」が紬に伝わらなくて、鬼の角で「怒る」を伝える想、可愛いですね。
・湊斗に悪いから2人で会うのをやめようと言う想、そりゃそうだ。というか、3人で会えばいいんじゃね?
・いや、湊斗の気持ち考えてくれよ、紬。想は、湊斗の(元)親友兼紬の元カレなんだよ。元カレと会ってる彼女なんて嫌だろ。しかも、8年ぶりに再会したんだよ、あなたたちは。色々複雑だろ。3人でちゃんと話せよ。
・「時々ご飯に行って手話で話せたらいいな」つって「なんかもっとどうでもいいなんでもない話したかっただけだよ」って言う紬、それは”だけ”じゃなくない?
・予告でも使われていた「佐倉くんのこと、高校の同級生としか思ってない」って友達との会話なのかと思ってたら、想に直接言ってたんかーい!でも、想のことを「高校の同級生」という括りに入れるのは無理があるだろうが。
・文字で見る「好きじゃない」は言われるよりもショックだろうな。
・湊斗って呼んでることに、なんとも言えない表情をする想。最後に会った公園で自分の名前呼ばせた人だ。
・想が帰った後、泣きそうな、とういうか泣いた紬がすべてを物語っているけどな。
・紬の弟と間違われる湊斗と色々気まずくなってトイレに駆け込もうとする風間くん。湊斗に手を掴まれて、「商売道具なんで手はちょっと」って言う風間くん。湊斗が手をへし折るわけなかろう。笑
・何かの間違えで昔みたいに背中に名前呼んで振り返ってくれるんじゃないかと思った湊斗に対して、「聞こえないなら振り返らないですよ。当たり前じゃないですか」と至極当然のことを言う風間くん、非常にいいですね。でも、湊斗は、聞こえない現実も聞こえないから振り返らない現実も受け入れられないんだろうな。
・なんと今の想の声を聞けるのは、家族の前だけ!
・「声で話しかけられるとさ、聞こえてる気がしちゃうんだよね。手話するの忘れちゃう」に対して、嬉しそうな顔をする想。ちゃんと話が通じていることもそうだけど、自分の声が相手に聞こえていることが嬉しいのかな。だって、紬が「好き」と言ってくれた声だもんね。
・湊斗の心配をする萌、萌を介してでもいいから湊斗と2人で話しなさい。
・昔みたいには「戻れないよ」って思っている想。想って案外頑固だよね。
・第1話から一向に進んでないこと:引越し先を探すこと
・てんとう虫を逃すのに、指先を伝って飛んでいくてんとう虫を愛しむ湊斗って本当に主成分優しさだよね。私、虫見つけたら速攻で外にぶん投げちゃう人だからさ。そして、飛んで行ったてんとう虫の行方を追った先には想。
・湊斗を見つけた、めっちゃ複雑そうな顔してる想の顔見た?
・紬と電話する湊斗を見て、想は何を思うんだろうね。
・2人きりで気まずくなっちゃう湊斗と想、紬早く帰ってこ~い。
・あの頃と変わらずに話しかけてしまう湊斗、あまりにも切ない。無理だよ、あの頃と違うんだから。そして、聞こえない現実を目の当たりにした湊斗、切ねぇ。
・紬には選択肢を与えるのに想にはビール一択な湊斗、その理由が「湊斗の二十歳の誕生日に一緒に飲む約束をした2人」だからなの、あまりにも切ないね。もう26歳になっちゃったね。
・聞こえない想の背中に語りかける湊斗の「想、無視すんなよ」があまりにも切ないし、たまたま後ろ振り返ったら泣いている湊斗に気づいた友人を心配する想の顔見た?
・想に対する湊斗の思いが溢れて一方的に話すけど、それは想には聞こえないんだよな。切ねぇ......。
・いや、紬、想に「どうしたの?」って聞くな。想もわからんて。
・高校生の頃、「想」って呼ばれて気づかないフリして無視するけど、最後にはいたずらっ子みたいな笑みを浮かべて振り返った想の顔、良。
・想のことをすんなり受け入れて手話まで覚えて話せる紬と簡単には受け入れられないことがいっぱいある湊斗。そうだよな、よく考えたら紬の受け入れる早さ異常だよな。だって、手話教室の場面そんなにないからわからないけど、想とそこそこ手話で会話できてるから習熟速度も異常だよな。
・想を悪く思うことの方が、友達の病気を受け入れるよりも楽だった湊斗。本当にあんたってやつは……。
・「名前を呼んで振り返ってほしかっただけなのに」の”だけ”は正真正銘の”だけ”だな〜。
最後までお読みいただきありがとうございます。
湊斗と想の関係性に想いを馳せながら聞くSPYAIR『虹』、いいですよ。