CNN英検と英語学習に関する雑感。
「今話題の【CNN英検】受けてみました」というnote(ユウスケさん)を見て、CNN英検を受けてみた。
↑詳細はこちらから。
私は相当な面倒くさがり屋だ。同時に、気分屋でもある。「善(?)は急げ」とばかりに公式サイトからいそいそと登録を済ませる。数分後には登録完了メールを受信。
CNN英検(受験編)
イヤフォンを差し込み、プレ問題を流す。部屋中に響き渡る説明文。普段ミュートでPCを使用しており、完全に油断していた。気持ちを落ち着けつつ、本番スタート。(ロクにマニュアルを読まない性分なので、律儀な皆さんより時間を無駄遣いする性質だ。要領が悪いと言っていい。)
時間は、40分程度で終了。テスト期間だから、時間設計には余裕がある。急かされる感じはあまりない。
CNN英検(結果とメリット)
受験結果はこちら。
この78/100点というスコアがいかほどか、よく分からない。そのデータ集めのためのモニタリングなのだろう。体感は7割くらいの出来だったので、実力と結果が乖離していない(特に過信がなかった)ことに一安心。間違えた問題の解説や、音声・スクリプトを見て復習する。ここまで2時間くらい。実に有意義な時間だ。
TOEIC(L/R)への素朴な疑問
学習を終え、ふと思ってしまう。TOEIC( Listening/Readingの方)って、何のためにあるんだろう。(何となく、前から思っていたが。)
・2時間拘束(とにかく長い)
・問題用紙に書き込みできない(頭が疲れる)
・鉛筆マーク(手が疲れる)
・問題用紙を持ち帰れない(復習できない)
・後日届くのは点数のみ(何が間違えたのか分からない)
求められる力は、あくなきインプットとTOEIC(L/R)形式への慣れ力。受験を通じたPDCAが全く回らない。出題される問題自体は良問だと私は思うのだが、学習という観点では、「何だかな」と思ってしまう。
TOEIC(S/W)のメリット
一方、受験者数こそ少ないが、TOEIC(Speaking/Writing)はかなり実用的だ。
・音読(発音チェック)、応答(即興で会話する力)、記述(即興で文章を組み立てる力)などを測定
・メモ取り可(しなくてもよい)
・回答は、口頭とタイピング(鉛筆ぬりぬり不要)
・終了後、録音音声を確認可能(アウトプットを確認できる)
とにかくアストプットを求められる。もちろん完璧ではないが、自分の音声を確認することができ、「うわー、全然話せていないじゃないか!」などの粗目の確認はできる。PDCAが少し回せる。
英国留学(1mmも通じない英語)
昨年、3ヶ月イギリスに滞在した。渡英前のTOEIC(L/R)の点数は、恥ずかしながら800点弱。TOEIC公式によれば、「どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えている」点数だ。建前上は。
実際、何もわからなかった。(渡英前からそうだと思っていたが。)
カフェでコーヒーを頼んだ時、持ち帰り?(Take away?)と聞かれて、3回くらい聞き返しても分からなかった。(たった2単語しか発されていないのに!)
↑イギリスで最初に飲んだチェーン店のコーヒー。(ほろ苦いのはノンシュガーだからではない…)
2週目の週末、空き時間を利用して、Brightonという海辺の町を訪れた。電車など乗り方も分からず、語学学校経由で観光ツアーに申し込んだのだが、集合場所を勘違いしており、あやうく帰れないところだった。(連絡先に電話しても、英語が早すぎて何を言っているのか全く理解できない。)
↑名所「i360」にて、お酒を飲みながら眺める景色は格別だったが…
アウトプットなき英語力など所詮その程度。変化を感じたのは、語学学校に通い始めて2か月目。社費なので、数百万円払ってもらって何も変わらなかったらどうしよう、という焦りばかりが毎日あった。
英国留学("受験英語"からの脱却)
現地に行き、受験英語をやめた。今もそうだが、毎日BBCのニュース記事を読んで、単語を調べる。できる日は要約と簡単な自分の意見を書き、分からない表現を調べる。リスニングも、必ずスクリプト付きの教材を使うようにした。音と文字の差を埋めるあくなき作業こそ英語学習の素地だと痛感したからだ。
TOEIC(L/R)的な力も、勉強して無駄になるわけではない。けれど、コミュニケーションには直結しない。コミュニケーションは、昼の部・夜の部の二部制だ。彼らはお酒が好きだが、酒の場のコミュニケーションについては、日本人もグローバルな力?を備えていると思う。
↑お酒を通じてくだらない話で盛り上がれるのは、世界共通
帰国時の英語力(CEFRベース)
↑語学学校でもらった修了証書
大甘に採点頂いたのだと思うが、これが事実ならものすごい実力だ。(C1というのはネイティブの学生レベルで、非母語話者の最高到達点と言われる。)
それでも、B1とか、2つ3つ下のグレードの外国人の方が、現地で流暢に意思疎通する。彼らは、不格好な英語を恐れない。下手なことに引け目がない。底抜けでポジティブだ。日本語も多分同じ。コミュニケーションとは、知識と使い方、インプットとアウトプットの掛け算だ。意思疎通の潤滑油を指し続けなくては、錆びついてしまう。
今後の英語学習について
これからもアウトプットの練習に励もうと思う。相手がいようと、いまいと、そのことは変わらない。
英語は得意ではない。高校時代、赤点の常連だったし、今も好きでやっているわけでもない。ニュースを聞いていても、全てが聞き取れるわけではなく、そのもどかしさがストレスでさえある。
しかし、私は相当な面倒くさがり屋だから、こういう機会でもないと勉強する気も起きない。人生、何に時間を使うことになるか、全く分からないものだ。
幸い、未だ周りのみんなが「アウトプット重視の学習スタイル」に移行してゆく事象は見られない。しかたなく、一人とぼとぼ歩いていく。要領が悪いので、何年分かのハンディを貯めておかねばならないこともあるのだが。まったく、人生とは面倒くさいものだ。
おしまい。
・留学中(昨春)に書いたエッセイマガジン
… Cambridgeで感じたことなどについて書いています。ご興味あればあわせてお読み取りください。
・Twitter
… 英語や経済、noteのネタなどについて呟いています。宜しければフォロー頂けるとありがたいです。ご質問などは、コメント欄かTwitterのDMまで。
それでは、ほんとうのおしまい。