ドラマ『天国と地獄〜サイコな2人〜』の第9話の感想
高橋一生さん、イケボですね!!(笑)
高橋さんは、影のある賢い人を演じるとすごくいいですね。大河ドラマ『おんな城主 直虎』でも、頭のいい、憎まれ役をやっていました。
日高の落ち着いた、聡明な人柄があらわになるにつれ、日高逮捕に対する精神的なハードルが高くなってしまいますよね。いち視聴者でしかない私がこうなのですから、間近でその変化(真相)を見ている望月の心境は察してあまりあります。
日高の生き別れの兄である東朔也。
彼は苦しい境遇の中でも善く生きようと努めていましたが、社会的に成功した弟を目の前にしたときに、抑えていたものがドロドロと出てきてしまったのかもしれません。
「奥さんがいる」と嘘をつき、認知症となった実父(東と日高の父)の存在を隠し、日高と接していた時の彼の気持ちを考えると、とても切ないです。東の中には「15分とはいえ、自分は兄ちゃんだ。しっかりしなくちゃ」という気持ちと「兄弟でこんなにも違う人生だなんて」という気持ちが交錯していたのではないかと思います。
日高が癌の治療費負担を申し出た時、東がそれを素直に受け入れることができていたら、2人の運命は変わっていたかもしれません。
東の屈折した気持ち(成功した弟に同情されるのが悔しいという気持ち)が運命をゆがめたと言えばそれまでですが、東は「自分のことは自分でやらなくちゃ!」と思っている生真面目な人間だったのかもしれませんよね。
「自分のことは自分でする」というのは、貧しくて心身ともに苦しい東にとって、譲ることができない部分だったのかもしれません。貧しいからこそ、誰かの手を借りるというのが、より一層屈辱的だったのかもしれません。
魂の入れ替わりという珍事から始まったはずが、いつの間にか人の世の荒波にのみこまれた兄弟の物語になっていました。とても面白いドラマですよね。
次回が最終回とのことです。
物語の結末を見届けたいと思います!
今日は以上です。
お読みくださり、ありがとうございました。