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ジブリ"っぽい"にウユニ塩湖"っぽい"

ジブリっぽいという言葉をもしそれ以外に置き換えるなら、「自然とほどよい距離を保ちながら人が素朴な暮らしを送る様子」だと思ってる。台湾の九份は「千と千尋の神隠しのモデル(かもしれない)」と言うし、カンボジアのベンメリア遺跡は「ラピュタのモデル(かもしれない)」と言うし、明らかにこれという作品は挙げられないけど、ジブリ作品に共通している感じ。

ちなみに千と千尋~のモデルは道後温泉だとジブリが公式サイトで公言しているそうで、先日実際に風呂に入ったところ、それがすごく腑に落ちた。外観もそうだけど、浴場に入ったときの隙間なく充填された湯けむりが、その向こうに見える湯口の上の大黒さんみたいなレリーフが、すごく神秘的で、「神様がいそう」という作品の核心的な部分でこれはモデルだなと思った。

ウユニ塩湖っぽいという新語

それはそうと、ウユニ塩湖っぽいという言葉も聞くようになった。この言葉がある時点で有名だと思うけど、ボリビアにある塩湖のこと。雨季に見せる鏡面反射が美しく、どうやらバックパッカーに大人気で、彼らがSNSのプロフィール写真に使うフォトスタジオ化している(イメージ)。さしあたってウユニ塩湖っぽいは「浅瀬が広がって鏡面反射する様子」だと思うんけど、自分もまたベトナム中部にあるミケビーチを見てそう形容したことがある。

国父のホーチミンおじさんが運動を推奨し、それにならってか朝6時頃から近くの公園で運動に励む地元住人の姿をホーチミンでよく見た(両腕を振り回すだけなどの個性的な体操がユニーク)。これがおもしろいもので、湖が多い街なら湖畔になり、海のある街なら海辺になる。したがってダナンはミケビーチとなり、一日の中でもっとも人出のある時間帯が朝。みんな、泳いだり、走ったり、筋トレしたり、あとやはり個性的な体操をしたりしてる。

海に向かって右も左もざっと400~500人?おびただしいと言っていいほどの人が集まっているとはいえ、海沿いに歩くとどこかでぽっかりと人の少ないスペースもあり、ここが実に「ウユニ塩湖っぽい」。それがトップの写真。

日本人は「っぽい(比喩)」が好きかも?

ほかの国の人に聞いた訳ではないのですべて想像だけど、ジブリっぽいにしろ、ウユニ塩湖っぽいにしろ、少なくとも日本人は「誰もが知る有名なものにたとえること」がもしかしたら好きかもしれない。たとえば、ベトナムに行ったことのない人に、主要な観光地をそれぞれ日本の都道府県にたとえるとウケが良い。その瞬間、「知らないもの」が「知ってるもの」にひっくり返るからだろうか。「~っぽい」って、曖昧な表現の多い日本語ならではなのかもな。いずれにせよ、意識しておけば使い回しの利く手法になりそう。

ぜんぶうまい棒につぎこみます