シクレストと私の回復への道
シクレストと私の回復への道
私はPTSDを患っており、長年にわたってその症状と向き合ってきました。特に、親知らずの抜歯をきっかけに、PTSDのフラッシュバックが悪化し、痛みがトリガーとなって強い不安とストレスを引き起こしていました。この時、医師から処方されたのがシクレストでした。※シクレストがどんな薬かは重要ではありません。抗不安薬、鎮静剤と読み替えて貰えれば十分です。
シクレストの鎮静作用の効果と生活の変化
親知らず抜歯後の痛み(外科手術になり1時間、顎の骨も砕く抜歯でした、酷い痛みは2週間続きます)と痛みからくるPTSDのフラッシュバック(幼少期の虐待された経験のフラッシュバック)がひどかった頃、シクレストの強い鎮静作用は心を落ち着かせて日常を送るのに非常に効果的でした。24時間も鎮静作用があるからです。
鎮静作用の強い薬は抑うつ状態を引き起こす事がある
しかし、抜歯後の痛みが引き、並行して徐々に収まってきたPTSDのフラッシュバックも落ち着いてくると、生活が平穏に戻ってきたのに抑うつ状態になるという異変が起き始めました。
朝から無気力で、気分が重く、日常生活に支障をきたすほどでした。何もする気が起きず、日が経つにつれて「このままでいいのだろうか?」と感じることが増えました。当初は、シクレストが原因であるとは思いもせず、運動不足や他の薬が影響しているのではないかと疑っていました。
また、これが、「抑うつ状態」という自覚もなく、心身に起きた不調が一過性のものなのか外的要因なのか気の持ちようなのか分からず、自分の身に何が起きているのか異常事態の原因を模索することになりました。
寝る時間が怖い。眠れなかったらどうしようというプレッシャー。(睡眠不安)
PTSDフラッシュバックが収まってきたら睡眠不安症にも悩まされていました。夜になると、「今日は眠れるのだろうか?」という不安に襲われ、寝つきが悪くなることもしばしばでした。
これも後から分かったことですが、シクレストが原因のように思われます。強い鎮静作用で入眠を無理矢理引き起こすために、薬の効果が切れ始める夕方、反動で脳が活性化して未来予期不安の不安症が出るようになっているのだと思われます。
こうした問題を整理するのにGPTは強力な認知療法的ツールとして大活躍しました。
睡眠不安(眠れないかもしれないという不安)には「1日ぐらい寝れない日があっても致命的な問題にはならない」というGPTからのアドバイスが役立ちました。眠れなくなることより眠れないという焦りや不安症の方が害悪になるという気づきはGPTによる自己の客観視によって得られた気付きです。
認知療法的アプローチとGPTの助け
医師とは3ヶ月ごとの定期診察で、頻繁に通院できるわけではありません。また、日本では保険診療でのカウンセリングサービスが充実しておらず、認知療法的アプローチを受けることが難しい状況でした。そんな中、私はGPT(対話型AI)を使って、自分の症状に特化したカウンセリングを試みることにしました。
GPTには、自分の病歴や症状をインプットし、カウンセラーのように振る舞う指示を与えるプロンプトを作成しました。そして、認知療法的アプローチを試したところ、徐々に自分の状態についての理解が深まりました。特に、シクレストの強い鎮静作用が、私の抑うつ状態を引き起こしている可能性があることに気づいたのです。
シクレストは強い鎮静作用がある薬で、医師からも「効きすぎるようなら減量してもよい」と言われていたことを思い出し、5mgを2.5mgに減薬することを決断しました。
シクレスト減薬による回復の兆し
シクレストを減量してみると、少しずつ抑うつ状態が軽減されていきました。朝の無気力感が少しずつ和らぎました。何よりも今日、日記を書く気持ちになれたことがその証拠です。今日は日記を書くだけでなくサンドイッチを買い近所の離島までピクニックに行く元気すら出てきたのです。一日中引きこもってウジウジクヨクヨしていた自分からは大きな変化です。
鎮静作用による薬の副作用による抑うつ状態が酷いと、活力が無くなり意欲減衰が起きます。何かしたい一方で何もしたくないイライラ感や焦燥感が募ります。無理矢理、元気を奪われて違和感を感じるようになるのです。無気力を押し付けられて無理矢理飲み込まされているような感覚に落ちいるのです。
そのような気力喪失という状態ですっかり参っていて、ここ最近しばらく私はGodotでのゲーム開発にも意欲が湧かず、まったく手をつけられませんでした。しかし、シクレストの減量後、再びゲーム開発を再開できそうな気持ちが戻ってきました。これは私にとって大きな進歩です。
薬の副作用による抑うつ状態で悩む人たちへ
シクレストのような強い鎮静作用のある薬は、一時的に効果があることがありますが、助けとなっていた薬も状況が変わるとサポートが過剰になり抑うつ状態を引き起こすことがあるかもしれません。私も最初はこの原因に気づくことができず、苦しんでいました。
助けになっていた薬が状況が変わると副作用の方が強くなりバランスが崩れる事があるという気づきはGPTによって得られた発見です。少なくとも私は自分の体調変化と薬の作用の変化はGPTによる客観視をして経過観察をしていなければ気づけなかった変化でした。
もし、何かの不安症やPTSDで強い鎮静作用のある薬を処方され、気分が優れない、日常生活がつらくなってきたと感じる人がいたら、この日記が参考になればと思います。
自分の体に合わない薬があることもありますし、その場合は無理をせず、医師に相談して減薬や代替治療を検討することが重要です。そして、何が起きているか自分の状態を客観視するにはGPTの活用をオススメします。
私はGPTの助けを借りて、自分の状態を見つめ直すことができました(症状、日々の変化、経過観察、客観視をGPTに問いかけることで発見する)。この経験が他の人にも役立つことを願っています。
最後に:戦いは終わっていない
私はまだ完全に回復したわけではありません。恐らくシクレストが原因だろうと減薬で手掛かりを得て、実際に仮説通り抑うつ状態が軽減し、どうにか日記を書いて明日への記録を残す第一歩を歩めたところです。まだ本格的にGodotの開発を再開するほど体調は回復できていませんし、医師とのシクレスト見直し相談の診察予約日まで3週間あります。
それでも、道半ばではありますが今日の一歩(シクレスト減薬による効果を検証し効果を実感できた朝)は確実に前進したものだと感じています。これからも自分のペースで諦めることなく進んでいこうと思います。諦めるのは簡単です。戦うことは大変です。それでも、私は諦めるのは最後の手段とし、戦い続けていこうと思います。
そして私の経験の記録が、いつか一人でも誰かの助けやヒントとなり活用されるなら素晴らしいことです。
GPTは自己の客観視を助けてくれます。それは実用的なHowToだけでなく、精神や意識と言った問題にフォーカスすることも可能です。精神的な不調という病理的な問題にまで自己客観視のサポートとして使える優れた電子システムです。GPT活用する前の私ならもっとシクレストに絡む問題について答え探しに時間がかかり苦労していたと思います。こんなに短時間で仮説を立てて冷静に考えて問題を一つ一つ、抑うつ状態の中でも検証していくことができるのはGPTのサポートがあるからです。
認知療法的アプローチとしてGPTを使うことには高い価値があります。認知療法カウセリング受け放題なのと同じだからです。是非、今悩んでいる人がいたら試すことをオススメします。
それではまた、ごきげんよう。