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真夏のトルコ旅行記⑥現地ツアーでカッパドキアの名所を巡る

トルコ旅行4日目。気球ツアーの予定が天候不順のため中止に。翌日の天気に期待して1日観光ツアーに行くことに。


カッパドキアは実は結構めちゃめちゃ広い

当初は自分たちでカッパドキアを周る予定だった。なぜならガイドさんの英語の解説を十分をききとれる自信がなかったから。昔はそうは思ってなかったけど、ガイドさんはとても興味深い話をしてくれている。

しかしカッパドキアの見所は広範囲に点在している上、アクセスもよくないのでお勧めできないとのこと。
さすがに時間ももったいないので今回はツアーに申し込むことに。グリーンツアーとだけ聞いたものの、どこにいくかも、なにをするかもわからない、ほぼミステリーツアーだった。

グリーンツアーへ

ツアー内容
①ジュエリーショップで営業をされる
②デリンクユ地下都市で洞窟に潜入
③雨の中ウフララ渓谷ハイキング
④スターウォーズのロケ地、セリメ教会へ

トルコ人ガイドのもと、イタリア、スペイン人カップルと共にバスに乗り込む。
初っ端からジュエリーショップで営業を受ける。値段もみずに1周してトイレだけ借りてそそくさと出てきた。

デリンクユ地下都市

続いて向かったのはデリンクユ地下都市。
この地下都市はカッパドキアで30数か所発見されており、1960年代に初めて見つかったらしい。紀元前400年頃にヒッタイト族が外敵から身を守るために造られたとされている。

迫害されたキリスト教徒など長い歴史の中で色々な人たちが住み、掘りすすめられてきたそう。最大4万人が居住していたとされているが、ガイド曰くは「んなわけない。8000人くらいだ」。

十字架の形になっている。
ひんやりしており、すこしかびくさい。


あのキリストの誕生より前につくられたものが現代まで残っていることに驚きだし、最近発見されるまで、誰1人としてうっかり口をすべらせなかったのはもっと凄いと思う。それくらい生きるのに必死だったのだろう。

細く長い階段を下に下にくだっていく。だんだん天井が低くなり、屈んでやっと通れるほど狭い場所もある。
地下16階まであるそうだが、見学できるのは8階まで。どこまで下ったか覚えていない。

たくさん部屋があるが
目印がないので迷子になりそう


各部屋は細い通路でつながれており、蟻の巣のように部屋が広がっている。ひとつひとつの空間は天井が高く割りと広く、閉塞感はない。

炊事場、食堂、礼拝所、貯蔵庫、学校、寝室などが様々な設備があり、完璧に地上に出ることなく生活ができるようになっている。羊や豚などの飼育場、ワイナリーまであるのは驚いた。  

荷物は紐に括り付けてエレベーター式に運ぶことができ、穴を通して別の階にいる人とおしゃべりもしていたそう。排泄物は見計らって定期的に外にだしていたらしい。

ここは学校の教室だったらしい
忘れたけどなにかの穴
穴があれば登ろうとする人


仕方がなく住んでたとはいえ、スライド式の石の扉もついてるし、この充実っぷりはすごい。

ひんやりしていて涼しいし、すこし整えてネット環境さえあれば、本格的な洞窟ホテルができそう。レンタル秘密基地、みたいな。

雨のウフララ渓谷

地下都市をハイキングに向かう途中、突然の豪雨。「スコールだからすぐに止むはず。イッツオーケー」とガイドは笑顔。

勢いは弱まったものの依然として雨は降り続いている。ハイキングは予定通り行われる模様。

他の2組も当然のように準備を始める。準備といっても雨具を持っている人は少なく、とりあえず帽子をかぶったり、その辺に落ちてる傘を拾ったりしていた。

私はと言うと、せっかくだから行きたい気持ちと正直すこし行きたくない気持ち狭間で葛藤しながらも、外国人たちのフットワークの軽さを羨ましく思い、えい!とビニール袋から手を生やしたような超ダサカッパをかぶった。

全長14キロの長い渓谷のうち3-4キロ歩いた
もはや雨に打たれる
振り返ると結構な迫力


ガイドブックによるとウフララ渓谷は迫害されたキリスト教徒が住んでいた場所であるらしく、数多くの教会が残っているそう。出口は複数あるため時間や好みに合わせて選択できるが、今回はハイキングのみのコースだった。

鼻歌交じりで(しかもスカート)軽快に渓谷を歩いていくガイド。
振り返ってみると迫力のある景色だが、この時の私は足元に集中してしまい、景色をみる余裕があまりなかった。
天気が良ければ切り立った岩山の景色を見ながら川沿いの道を歩いたりと気持ち良いと思う。

鶏やカモがたくさんいるカフェテリアに到着。雨の影響か川の中がテラス席みたいになっている。晴れていれば川を見ながらお茶をしたりと気持ちよさそう。今回は雨足が強くなる中、鳥たちをぼーっとながめ出口へと向かった。

大自然を感じられるベンチ


出口に行くと人懐こいねこが走ってお出迎えしてくれた。

ガイドさんは猫を6匹かっていて、
そのうち1匹はトラというのだそう


雨のためちょっと残念なハイキングだったけど、暑いのが大の苦手なので涼しくてよかったかもしれない。

スターウォーズのロケ地!?セリメ教会

バスにのってウフララ渓谷の北にあるセリメ教会に行く。この時には雨はやんでいた。私的カッパドキアの奇岩ナンバーワン。後々行く野外博物館より最高だった。

スターウォーズのエピソード1のロケ地と噂されているが・・・
それは嘘で実際はチュニジア。

言われてみればタトゥイーン。
不思議とロボットや宇宙船が似合う


セリメ教会はカッパドキアの中で最大規模の岩窟教会。大きな土色の岩山がどん構えている。

矢印の看板を目印に木道を登っていく。平日の天気が悪い日だったせいもあ人が少ない。



少しがんばれば入れそうな穴、もう少しで登れそうな段差、暗くて先の見えない穴・・冒険心をくすぐられるとてもワクワクする岩窟。
ポージングにバリエーションのない私たちでも、色々なアイデアが沸いてくるくらいに写真を撮るのもたのしい。

人が少ないのでやりたい放題

礼拝堂の中で、足を大きく開いて座り、あごの下で両手を組み、するどい目つきでカメラをみつめるかっこいい男ポーズで写真をとっていたら、同じツアーのイタリア人男性から笑顔でサムアップされて恥ずかしかった。ありがとう。

バスに戻る途中で、いかにもここに住んでいそうな風貌のおじいさんに出会う。(たぶん管理人)

彼は私たちに向かって「カリンカ!カリンカ!」と繰り返している。
トルコ語がわからない旨を伝えるが、彼も英語がわからない。

「ついてこい」と手招きをする。なにか売りつけられるかガイド料としてチップを要求されるんじゃないかと不安に感じながらも、怖いもの見たさでついて行ってみる。

しばらくしておじさんは地面を指さして、さっさといなくなった。

地面を覗くと蟻の行列

??

トルコ語で蟻ってなんていうんだろう


カリンカ




なあんだ、と少しがっかりしながらも楽しそうに蟻を教えてくれるおじさんを愛おしく感じ、私たちはちょこっと幸せな気分になったのでした。

次はカッパドキアで気球にのるお話です。

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