プラトーと朝の光と詩
ぷらっと訪れる創作の衝動…!ということで今回は詩を6編、お送りしたいと思います。
いつも通り、言葉の添え木様のお題で作った詩5編と、オリジナルお題の詩1編をセットにしました。言葉の添え木様、いつもありがとうございます!
素敵な英語のお題も出されておりますよ~
プラトー
プラネットに、ぷらっと訪れるプラトー
お米を研いで
カスタネットを鳴らしても
なかなか帰ってくれない停滞
重力でプラトーの軌道を歪めて
フライバイ、バイ
プラネットからプラネットへ
フライバイ、バイ
朝の光
朝の光
到来、気づき
最後にじっと見つめたのは
いつだろう
朝が憂鬱で
朝ご飯は味がしなくて
ずっと光から見放されている気が
していてさ
朝の光
到来してたんだね、一日も欠かさず
見えなくなったから
また見えた
おはようさん
詩
一行の詩
一語の詩
無言の詩
形あるものは詩
形ないものも詩
詩でないものも詩
空白の詩
書けない
書けない時間は
書かない時間に
じっと、何も想わない
何もできない時間にも
毎日消える記憶の壁に
忙しなく痕跡が増えて
書けない時間に
自動筆記の痕跡は増えていく
じっと、何も想わない
記憶の帰りを待っている
一人じゃない
一人じゃないと旗を振るため
一人じゃないと信じるため
安全柵を潜り抜けた
まっすぐ立って
どんぐり強く握って
傷跡を隠さず
正直に話そう
今、渦中にいる君に
暖かい秋風
届くと信じて話そう
どうやっても僕らは
一人じゃない
いつか
君の話も聞きたいな
稲負鳥(オリジナルお題)
エレベーターは上昇し続ける
古いタワーは延々と身長を伸ばして
エレベーターに閉じ込められている私に
素知らぬふり
水の渦は時計回りとは限らない
半時計回りか、どちらか
どちらにしても、落ちていく
それだけのこと
私は上に運ばれている
人間らしい戸惑いと怯えと一緒に
それだけのこと
キーン、と耳が痛くなる
ちゅん、と記憶の雀が鳴いて
稲負鳥
稲穂を背負えよと鳴く鳥
確かそうだった
それだけのこと
いつかエレベーターだけが止まる
それまでに
どれだけの恵みを残せるだろう
お気に入りいただけましたら、よろしくお願いいたします。作品で還元できるように精進いたします。