「ボタ子」赤松利市を再読して。

僕は赤松利市さんのファンである。赤松さんがデビューして頃からずーっと読んでいる。初期の頃からもX(旧Twitter)をフォローしていて、いいね!返信ばかりではなくDMなやりとりもしたことがある。「ボタ子」も出てすぐ単行本で読んだ。それで今回は文庫本を買って再読した。自分の原点だと言う思いがあって・・・。と言うのは僕は昨年から小説を書き始めた。ど素人の私小説まがいである。それを合評会に出して、色々指摘されて、今書き直し作業をしている。なんとかホンモノの小説を生み出したいと日々あくせくやっている。そういう時だから本作を読み返してみた。もちろん月とスッポンとはいえ、なんとなく似てる。ダメ親父のどうしようもない懺悔録みたいなトーンというか、破滅にむかって一直線という路線が。けどやはり違う。違い過ぎる、覚悟が!と実感した。僕
も娘のことで人生が一変した。が、ボダ子ほどではないし、貧乏なりに暮らしをエンジョイできてはいる。女性関係でこの主人公のように追い詰められる経験はない。全体的にぬるい。が自分にとってはそれまでの人生が総崩れになるようなショックを受けた事を小説に書こうと一念発起して書いている。
 徳島文学協会の方々に指摘された事の中で、よく考えて書く事。さらにもっとシビアにクズならクズを書け!というのがあった。そのシビアに書くという所の覚悟が違うなと思う。僕はほんわかしてるのを書いていたいんじゃない。魂が揺さぶられて夢に見そうだって言うくらいのパワーのある作品を書きたい。まだまだだなぁと。まだ自分が可愛いのだなぁ。ケチなプライドがあるのだなぁ。どうせそんなもの、何にもならず、このまま灰になるのに。口ばっかだなぁ、俺。
 赤松さん、最近X更新してないけど、無事やろか?
 赤松さーん、待ってます。

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