2022の最後に思ったこと①―書籍からのふり返り―
久しぶりの投稿である。
31日は某茨城県の場所で、酒蔵×DJ落合陽一氏のイベントがあり、参加をしていた。色々と思いを駆け巡ることを備忘録として残しておく。
今年は本当に自分も世の中もとんでもない局面に向かっているなという絶望感を抱きながら日々を送っていた。
ーああ、こんなことをしてもミサイル撃ち込まれたら終わってしまうだろうに…
ー私が伝えている教育はどこまで人に影響を与えるのか。その知識もやがて風化する、そして自分が正しいと思っていることがある日異端者のように取り扱われるようになるのだろうか
ロシアのウクライナ侵攻後、祖父が経験した第二次世界大戦中の話を何度も何度も反芻し、ウクライナの方々に想いを馳せた。島国だから安泰というわけでもない、ある時にそれは起こる。外国の指導者の一言で国民は翻弄され、意思を持たない駒として扱われる。
ウクライナの事は、ある時まではしきりに報道されていたが、ある時からニュースはめっきり減った。そして宗教関係とか、「ウクライナ侵攻の影響の結果」としてのエネルギー問題や物価上昇が話題となった。なぜもっと安全保障の話を考えようとしないのか、疑問に思った。
また、ニュースやネットではではロシアが悪い、ロシア人は●●だというものをよく見た。「ロシアの全ての人が悪人か」というとそうではない。
戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫) 文庫 – 2016/2/17
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (著), 三浦 みどり (著), 村上 麻衣 (ナレーション)
書籍では第二次世界大戦の独ソ戦のことについて、軍人として参加した方々のインタビューが記されている。祖国のために、愛する家族を離れて、あるいは子どもが、パートナーが戦争に行ったことの個人的な思いが綴られている。同じ人間だと思った。だが、その思いを表出することができる社会ではなかった。
亜鉛の少年たち: アフガン帰還兵の証言 増補版 単行本 – 2022/6/30
スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (著), 奈倉 有里 (翻訳)
この本は増補版が出たのは最近のことで、それまでは10万円近くの古書しかなかった。この作品は、アフガニスタン紛争 (1978年-1989年)に参加した兵士や家族の話が綴られている。ソ連の兵士は国から「国際友好のため」だと言って現地へ行かされる。先ほど紹介した第二次世界大戦における独ソ戦は、ソ連が勝った。しかしながらアフガン侵攻についてはソ連が撤退する。
この書籍を読むにあたり、現在ロシア人が置かれている背景と何ら変わりがないように見える。人として正しいことをした人は逮捕されるし、異国にいても物資は一向に支給されない。特にアフガンについては、友好でも何でもなく、招かざる客であることだ。他にも貧困問題も大きく絡む。
その一方で、神原先生主導で「The Handbook of Salutogenesis」(無料で読めるよ!)ABD(アクティブ・ブック・ダイアローグ®)に参加し、著者のアントノフスキー氏自身の理解が深まった。ユダヤ人ということで家族ともども移民であったこと、自ら兵役を経験していること等、かなりの苦労をされてきた方であった。
そういう意味では、健康生成について考えることはとても意味があることであるとも思った。SOCは個人だけでなくとも、コミュニティレベルであげることにも触れている。
この知見の実践は、これから研究でも進めていくので、またご紹介できればと思う(だから2023頑張る)。
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