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快を味わうための苦

ちょっとまだいい感じにまとまってないんですけど、心に浮かぶあれこれをそのまま書いてみますね。
一切皆苦 いっさいかいく」という言葉について、です。

阿弥陀さまがおっしゃった言葉だそうで、仏道の基本というか、学ぶ者はまずこれを教わるそうです。
字の通り、一切、これみな苦。人生のすべてはみな苦であると。

苦しいことばかりなのだよ人生は。むしろ苦しみしかないのだよ。

だから仏さまに仕えて修行し徳を積みなさい、というわけではなくて、その苦しみを少しでも軽いものにするために、諸行無常の考えをよく理解して自身の生き方に取り入れましょうと。

諸行無常というのは、あらゆる物事は変化し続けている、一定の形で止まっている状態は一瞬もないことを表している言葉で、よく川を流れる水に例えられますね。

「王子さまとお姫さまはこうして結ばれ、いつまでも幸せに暮らしましたとさ」とおとぎ話の中では言われるけど、龍を倒した王子さまだって歳を重ねれば老眼になる、絶世の美女と謳われたお姫さまにもそのうち小ジワができてくる。永遠を誓った愛にも影が差す。

そんなふうに変わっていくのは当たり前だと自覚すれば、望まぬ変化に一喜一憂することもなくなり、いつも心穏やかに過ごせますよ。苦が少なくなりますよ、という教えです。

(めっちゃ簡単に言ってますが、苦にもいろいろありまして、本当はもっと深い教えですよ。阿弥陀さまがおっしゃることなのでね。ただここはお寺ではなく私も僧ではないので、ざっくばらんに進めます)

変わっていくのが世の常だと、まあそうは言ってもですね。つい永遠の幸福なるものを望んでしまうのが人の情けというものです。ここしばらく大きな波も立たず順調に運んでいたのに、自分がちょっとした確認を怠ったせいで。あの人があんなミスをしたから。ああ悔しい。腹立たしい。情けないと歯噛みしたくなることがあります。

そんなふうに自分が決して望んでいなかった事態が起こったときには、人生が一切皆苦、諸行無常であることを思い出し、そういえば自分の思う通りにいかないのが当たり前なんだったなあと気持ちを切り替えれば心が落ち着き、苦しみから解放されますよ。と、このように解説されたサイトはたくさんあります。

しかしまあ、言ってることはわかるけれども、この考えを実行するには、まず「一切皆苦」を全面的に受け入れねばならぬ。人生が苦しみだけでできている。なるほどそうであるなと思えなければ、諸行無常もへったくれもない。生きてたら楽しいこともいっぱいあるじゃんか。美味しいもの食べたり、推しの動画見たり、気の合う友だちと笑ってる時間はなんなのさ。苦しみなんか全くないよね。幸せなだけだよね。

なんて阿弥陀さまのペシジズムを逆に憐れみそうになりますが、実はその楽しい時間の元になっているのも苦であると、書籍を通じて教えてくれた僧侶がいます。

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