いまの私のプロフィール(2022/3/2)
【3/26追記】
ここで連呼している漫画「美坊主ヒトヤス(1)」が「note創作大賞」の一次選考に残りました!やっほー!読んでくれてるみなさん、ありがとうございます。
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何度めだろう、プロフィールnote書くの。なるべく「旬の私」をお届けしたいと願う気持ちは、プロフィールには適さないのか。細胞が日々生まれ変わるように、私も変化を続けている。耽美漫画家を名乗ったのは半年前の私だ。いまの私とは別人なのだ。
私はいま「ヒトヤス」という名のお坊さんが主人公の漫画をニヤニヤしながら描いている。ヒトヤスは美坊主だが、漫画の内容は耽美とは程遠い。4ページに1回は誰かが笑ったり怒ったりする。
キャラが終始気取っている耽美漫画を描くのは、私には半年が限界だった。いや、実際のところ4ヶ月でもう飽きていた。昨年末に描いた「サンタのXmas」という漫画の中で、それまでの鬱憤を晴らすように好き放題ふざけたら、そこから抜けられなくなった。
耽美という冠はミュシャの世界に返上します。私はいま笑いたいし、みなさんにも笑顔を届けたい。私は大阪出身ですが、お笑いは東京系のほうが好きです。変顔で笑わせにかかるよりも、真顔で意外なことを言う芸風におかしみを感じる。サンドイッチマンとか最高。落語は圓生の「品川心中」なんかにシビれます。少ないおふざけが大変愉快(いま調べてみたら圓生は大阪市出身の江戸落語家だって!あの笑いは関西仕込みだったのか。なんか嬉しい)。
というわけで、2022年3月2日現在の私のプロフィールですがね。
「美坊主ヒトヤス」読んでください!
もはや嘆願。
これちょっと私の漫画論っぽい話になるんですが、「ヒトヤス」が最初から世間一般に広く受け入れられる話だとは全然思ってないんですよ。ていうか、私の描く漫画はあまり一般受けしない。絵柄のせいもあるかもしれないけど、いちばんの原因はたぶん「いまの読者に優しくない」からだと思います。
見た目の愛らしい主人公が心のつぶやきを逐一テキストで明かしながら、知り合った仲間との絆を深めつつ困難に立ち向かい勝利を重ねていく。
見た目の愛らしい主人公が自分では気づいていなかった魅力を誰かに教えてもらい、少しずつステップアップしながらキャリアや恋愛を成就させていく。
ヒーロー・スポーツ編と仕事・恋愛編。この2つの王道ストーリーが読者の共感を広く得やすいのは、定説としてよく言われていることです。主人公や仲間の誰かに自分の姿を投影し、一緒に笑ったり泣いたりできる話。私も読むし感動もする。けど自分で描こうとは思わない。一人の人生の最高潮期を描き切るには、私のエネルギーが足りない(若さよ)。
ならばニッチ部門に特化するという手があります。たとえばヒトヤスを「創作BL」としてもっとねちっこく描けば、pixivなんかで需要が上がりそう。脱げばいいんでしょ。それは嫌だ。
いまから600年も前の時代が舞台なんですよ。その設定でもう漫画を読むメイン層の8割はどこかへ去ってしまう。しかも主人公は僧侶。美しいけど愛想なし。特に苦悶している様子もなく、読者の応援がなくても立派に生きていきそう。共感できない。脱ぎもしないし。
でもね。
おもしろいと思って描いてます、私は。いま2話めまで投稿してますが、これからもっとおもしろくなるという予感もあります。
noteは「読む力」がずば抜けて高い人が多いので、アピールポイントがわかりにくい漫画をみなさん私以上に汲み取ってくださる。私の漫画をおもしろがってくれる人の95%はnoteにいるみなさんです。誇張でも何でもなく。本当に(公式含む)。twitterやpixivでは私の漫画なんてほとんど見向きもされません。一瞥して「つまんなそう」で終わり。
もっと「いま漫画を読む層にいる人たち」に向けて、目にも心にも楽しめる漫画を描けばいいのだけど、それに寄せると私が楽しくないんですよ。楽しんで描けない。だって私が心から描きたいのは、
「美坊主ヒトヤス」だから〜〜〜ぁ!!!
頼れる人はnoteにしかいない!これからもなるべくわかりやすく描いていくつもりです。まだ読んでないみなさん、どうか読んでください。おねがいします!
これをもって、いまの私のプロフィールに変えさせていただきます。
2022/3/2 猫野サラ