おなじ夢をみていたような気がした。#寄せ文庫
行き場のない想い、
行き場のない言葉、
行き場のない自分。
コインロッカーって久しく行っていないけど。
そこを管理する仕事もしている彼らは、引き
取り手のないコインロッカーの中の忘れ物に
舌打ちを打つ。
そこにあるのは見知らぬマンションの写真が、
いつもの封筒に入っているだけのものだ。
それは誰かへのメッセージなのか。趣味なの
か。ストーキング癖のある誰かの仕業なのか。
答えはない。ただ写真が残されているだけだ。
そしてかつて残されていた未だに引き取り手の
ないもの達