【エッセイ】詩人が作品を発表していくこと(個人詩誌編)
こんにちは。長尾早苗です。
今回から、詩誌や冊子について語っていこうと思いましてこういう題名にしました。
今回の個人詩誌については、紙媒体や「ネットプリント」などに限定してお話ししていきます。
原稿がたまってきたら
今はスマホのメモだったり、パソコンだったりで原稿が手軽に作れます。いくつか原稿がたまってきて、詩雑誌に投稿しても掲載されなかった場合など、個人詩誌に載せてもいいかもしれません。
選定作業
わたしの場合、A41枚に収まる詩を2~8編選んで個人詩誌にしています。さすがに15~20編だと詩集のボリュームになってしまうので……。
読者の方につたえたい「詩人としての活動」を個人詩誌に載せるのもいいと思います。
いよいよ編集! 待ってその前に……
原稿がある程度固まったら編集作業に移ります。これからご紹介する編集ソフトで編集していくのが一番いいと思うので、ご紹介していきますね。
インデザイン、illustrator、word
一番編集向きなのはインデザインかなと思います。組版と言って、詩誌や詩集を編集する際に最も使われているソフトです。
illustratorは組版向きではないのですが、モノクロの画像を入れたりなどが簡単にできるので、わたしは気に入っています。
インデザインとillustratorはAdobeの有料プランなので、これを避けたい方にはWordもお勧めです。
最終的にpdfで書き出しができればいいので、テンプレートを作っておくのもおすすめです。
一段組か二段組が読みやすくておすすめです。
目次を作るor作らない
多分編集作業で一番問題になってくるのが「目次どうしよう問題」になると思います。もちろん詩集を作る時は必要なのですが、個人詩誌はかなりそのことが自由度が高いです。編集する時に手間がかからなければつくっていいと思います。
プロフィール、近況報告
個人詩誌をどのくらいの値段設定にするかでまた違ってきますが、プロフィールや近況報告も載せるのもありかなと思います。
メールアドレス、住所などの連絡先を書いておけば、名刺代わりにもなりますしね。
印刷所に持っていく前に……奥付の必要性
本などの後ろの方を見てみると「奥付」というものがあります。
○○年◎月発行のようなものですね。そして印刷会社の名前も記しておく必要があります。
ネットプリント
今詩人の中で流行っている詩誌の形式が「ネプリ」と呼ばれるネットプリント。こちらはほぼ書いている書き手には収入が入りませんが、コンビニで印刷できるので、手軽です。
SNSで告知出来たりも簡単にできるので、考えには入れていいと思います。
A3のぺら紙印刷か、A3にしておいて折本形式にするのが手軽かなと思っています。
紙媒体の詩誌
紙媒体の詩誌にすると、文学フリマやポエケットの商品になります。
そして、会った詩人に名刺代わりに渡せるという利点もあります。200~500円くらいで売ることも可能なので、そういった場合はデザインに凝ってみるのもいいかもしれません。
印刷所おすすめ
わたし自身は以前一か月に一度冊子形式で詩集を作る形にしていましたが、今はグループ作業の詩誌や合評会の仕事が忙しくなってしまったため使っていません。
コンビニのネットプリントで印刷して製本するのもありなんですが、わたしはちょ古っ都製本工房とラクスルをよく使っています。
ちょ古っ都製本工房
ラクスル
表紙デザイン
一番「売れるか」「手に取ってもらえるか」で考えると表紙デザインが大きな割合を占めてくると思っています。シンプルにしてもいいのですが、色味やマット加工・クリア加工、イラストや写真を誰かにお願いしたり、フリー素材から持って来たり、自分でデザインするのも手だと思います。そしてこれも、pdf加工ができるようにしておきましょう。
さいごに
どうでしたでしょうか。わたしも編集や組版の知識を入れたのがここ最近なので、みなさんにお伝えしたく書いてみました。
今はSNSやnoteで詩を発表されている方も多いですが、せっかくだから紙媒体という選択もあっていいのかなと思います。
わたしも何人もの詩人に出会ってきて、個人詩誌を名刺代わりに渡されることが度々ありました。
この記事はいつか書きたくて、昨日の夜からがんばって書いていました!
個人冊子を作ることを目標にされている方も多いと思ったので……。
現代詩手帖、ユリイカ、ココア共和国など、投稿できる雑誌が前より増えたように思います。その中で自分で詩誌を作ることも有意義ではないかなと考えています。
それではみなさん今週は大寒波が到来していますが、あたたかくしてお過ごしください。
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