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今日もまた、息を吸って吐く。


息を吸って吐くことを繰り返す。
すでに今日の空は暗くなりかけている。

座りっぱなしの背中には、どうもうまく酸素が届かない。
私の胸の浅いところで、控えめな呼吸が出入りしている。

ヨガをしたあとの自然と呼吸が深く入っていく感覚は、私の体の内側はこんなにも広かったのかと思い出させてくれる。
でも今はどうだ。
風通しが悪いがらくたばかりの部屋みたいに、酸素がうまく循環しない。
私の中は、狭く窮屈な空間になった。
ああ、また埃が溜まってる。


むかしからそうだった。
ふと目の前が明るくなるような気づきを得たのに、次の日にはその眩しさがかすんでくる。
1週間もすればまた曇り空。同じような天気にはもう飽き飽きしているはずなのに。

私は一進一退を繰り返している。呼吸のように。
毎日ヨガのあとのような呼吸ができたらなと思うけれど、私の呼吸を浅くさせる出来事は人生が続く限りなくならないだろう。

それならまた、浅くなった呼吸を深くするだけだ。
戻ればいい。また、そこに戻ればいい。
浅いのがダメとか深くすべきだとかジャッジして動かないより、ずっと簡単なことだ。

今日もまた、息を吸って吐く。

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