松田聖子ちゃん讃歌〜part 2〜
毎週、片道2時間かけて実家に行きます。
母が認知症になって施設に入り、父が一人暮らしになったためです。
今、母には面会できないので、父の顔を見て体調を観察し、食事を何食か分作り置きして帰ります。
昔から父とは仲が良く、性格が似ているので会話には困りません。
逆に、お互い黙ってても、気詰まりにならない。
今回のnoteは、そんなアラフィフのリア重(40歳以降は、『充』ではなく『重』を使うそうですよ。問題が山積みで『重』たいから。←嘘です。)な妄想をご紹介させて頂きます。
いつも車の中では歌を歌っています。2時間歌いっぱなしの事もある。私にとってのカラオケBOXは車。
お気に入りは椎名林檎、LOVE PSYCHEDELICO、RADWIMPS、あたりかな〜。椎名林檎の「迷彩」という曲ラストのバイオリンソロ、痺れますよ〜。作曲のセンスが群を抜いていますね、林檎は。(←誰?)
その中に混じって、松田聖子ちゃんがいます。
図書館(タダ)で借りたCDをダウンロードしたもので、
▲赤いスイトピー(神曲)
▲渚のバルコニー
▲青い珊瑚礁
▲裸足のマーメイド
▲秘密の花園
▲天国のキッス
などなど、どれも名曲ばかりが入ってる。
聖子ちゃんが全盛期の頃、私は小学生だったのでその凄さが分からずに、特に好きというほどでもなかった。
だけど、好きでなくても聖子ちゃん人気はすごくて、常にどこかで歌が流れていた。
百恵ちゃん、キャンディーズ、ピンクレディー・・これまでのアイドルとは一線を画す聖子ちゃん。
停滞していた日本の歌謡曲業界(?)の空気を「フレッシュ、フレッシュ、フレ〜ッシュ!!」と窓を開けて、新鮮な風を入れた。
聖子ちゃんの歌は、日本人の肺胞の奥の奥まで新しい空気を行き渡らせた。
肺胞という肺の中の小さな部屋を全部拡げると約70平方メートルになり、だいたいテニスコート一面分に当たるそうです。
当時の日本人の人口が1億2000万として、120000000テニスコート分の空気の入れ替え⁈ (軽く聞き流してください。)
春一番です。六甲おろしです。モンスーンです。
もはや気象現象!!
凄くないですか⁈
聖子やべえ。
聖子ちゃんに歌を提供する方々も錚々たる顔ぶれだから、ヒットするに決まってる。だけど、もし他の女性歌手が歌ってたらきっと聖子の半分もヒットしなかったでしょう!(←個人的な感想です)
今聞くから分かるんですが、あの舌足らずな歌い方と高い声で正確な音程をちゃんととってる。しかもあまり上手すぎにならないように。
もっと滑舌良く、抑揚もくっきりつけて歌える実力はあるんです。
だけど、あえてそれをしない。
なぜ?
答えはこうです。それをすると演歌になるから。
ほんとに歌が上手なんです聖子は。(呼び捨てごめん)
上手すぎると歌の世界観がぼやけるのが聖子ブレーンが作る歌達。
下手っぽく聞こえないとダメ。
「子供以上大人未満」な女の子感が大事。
アンビバレントイズム!ってやつです。
ピカソがわざと下手に書いてるのと同じ(違うか⁈)
頂点を極めた技術で、稚拙風な絵を描くピカソ。
聖子ちゃんは恐山のイタコにも近いんです。巫女でも良い。
シャーマン体質。シャーマンは精霊の声の口寄せをする。
森羅万象に宿る精霊の声を聞いて、その言葉ではない意識のようなモノを翻訳して喋るから、スラスラなんて喋れない。
聖子ちゃんの舌足らずで甘えた歌い方も、同じ。
「愛してる」という一つの言葉も、時間と場所と相手との関係性で変わるでしょ?それを一回の歌で伝えないといけない。
凄い作詞家や作曲家が作った奇跡の音楽には、一見単純そうで、多層構造になった奥行きがある。天性の『汲み取り力』がないとダメ。
その点、聖子は1000年に一人の逸材(あくまでも個人的な感想です。1000年生きてないんで)
「出来る」のに「やらない」手を抜く(良い意味ですよ)
そこがね、もう彼女の本能レベルの技術。
凄い。大人になってから聖子ちゃんの歌をヘビロテする事になるとは、
思いもしませんでした(^^)
大好きな曲に「裸足のマーメイド」という歌があります。
マーメイドは人魚だから、足はありません。だけど『裸足』。
足、ありますね。立ってます。自立しています。
人魚は海に住んでいるから、日焼けしていません。なまっ白いはず。
だけど『小麦色なの♪』。日焼けしてます。活発です。
『好きよ』『嫌いよ』『嘘よ、本気よ』揺さぶりかけてきます。
「どっちが答えなのか、あなたが決めて」てやつです。
ずるいやつです。心理学です。
アンビバレントイズム!(←あんのか、こんな単語)
人と精霊の仲を取り持つイタコ体質の聖子ちゃんが、『裸足のマーメイド』にぎっしり詰まっています。ギチギチです。真空パックの大豆です。
以上、妄想もりもりの『松田聖子ちゃん讃歌』でした。