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もし創作の手が止まってしまったら読んでください
子供の頃は、物作りの仕事をしてさえいれば、常に自己表現ができてクリエイティブで楽しいとばかり思っていました。
しかし、いざ仕事となるとクライアントから求められる成果物を目指して、ただひたすらに手を動かす日々。そうしているうちに、ふと
私は何のために、誰のために何故作っているんだろう?やりたかったことってこれ?
と疑問が湧いて身動きが取れなくなりました。
ただ求められた仕事をする為だけに手を動かすロボットでしかない。クリエイターという肩書きはあるが、私は1つもクリエイティブじゃない。
なんて思い始めたら、数分おきに手が止まってしまい、途端に創作することが辛くなりました。
『いやいや贅沢を言ってはダメよ。好きなことを仕事にできているんだからさ』と、心の中で手綱を引いたりしながら、やっとかっと仕事をするような感じ。もはや単純作業でした。
正直それがとても辛かったです。
これがずっと続くと考えるととにかく不安。
しかし「今年こそ何か変えたい」と焦り、新しいことを始めた時期にタイミング悪く腰も壊してしまいました。
思うように身体も動かせなくなり、もっと焦った私は、怖くて怖くて仕方がなくなりました。
ただ、
それは少し前の私の話です。実は今これを書いている私は少しだけ違います。
新しい世界を少しのぞいてみて、人との出会いだったり作品や言葉に影響を受けて、ようやく最近気づいたことがありました。
それがキッカケで今殻を破り始めています。
ただ完全に抜け出せたわけではなく、今まさに『突破口が見えたぞ』と殻を破っている途中というわけです。
この記事は、もしかしたら同じ辛さを味わった、あるいは今まさにそう感じて、身動きが取れなくなっているクリエイターさんが他にもいるのではないか?
この記事を読むことで私のように殻を破るキッカケになるかも?と思ったので、そんな共通点を持つ人に向けて書くことにしました。
なんていうのはごめんなさい。嘘です。
少し前の自分ならそうやって書き始めるだろうなと思います。
でもそんな相手軸な理由で書き進めたら、また誰かが求める成果物のために、ただひたすら手を動かすことになると思います。
そう。素直に言いますと、この記事は自分のために書きます。
私は全然強い人間ではありません。だから、また落ち込んだり迷子になって逆戻りすることもあると思います。
だから、もしこの先も自分の手が止まってしまった時に、思い出せるものが欲しいと思いました。
実はそれが本当に文章にして書こうと決めた最初の理由です。
そんなわけで初めは自分だけの手元にある手帳に書き残そうと思いました。
でもあえてnoteに書こうと思ったのは何故か?それは、
これも私の自己表現だ!と思ったからです。
もう言ってしまうと私が先ほど書いた『突破口』がまさにこれです。
今までは相手が求めるクオリティ、人が作りたい作品を軸に、知識や技術をふるってきました。
でも、これからは『私はこれが魅力的だと思ったよ!』と素直に感じたままを表現していきたいです。
私の表現した作品を通して、同じように、あるいは違う角度からでも「いいね!」と思ってくれた人や「猫耳さんってどんな人なんだろう?」と作品を通して、私自身に興味を持ってくれた人と知り合っていけたらいいなあとも思っています。
つまり自分軸を持ったクリエイターになりたい!と思えたのが私の突破口です。
もちろん今までやってきた活動やお仕事を辞めるわけではありません。
これはスタンスの話です。
これからは相手から求められる成果物に対しても、私だからできることで答えていきたい!と自分軸をぶらさずに大事にしていきたいと思っています。
今これを読んでいるであろう、身動きが取れなくなった未来の自分へ。思い出してください。何度も言いますが自分が軸です。
イラストレーター?アニメーター?エディター?ディレクター?誰かが定義した肩書きのクリエイターになろうとしてませんか?
あなたは、あなたです!
今感じたことを表現したいものがイラストならペンを取り描けばいいし、アニメーションで表現したいと思えば、2Dだろうが3Dだろうがソフトを開いて感じたままを動画にしたらいい。文章ならここに書いたらいいんです!
周りのクリエイターと比較して、勝手に定義した正解に向かって『こうじゃなきゃいけない』と上手くやろうとするのはやめちゃいましょう。
感じたものを表現するために足りない知識や技術があれば掛け算していく、それを楽しむことが今の自分の成長に必要なことです。
だから、どうか焦らないで欲しい。
もし仮に上手くいかない時期があっても、その気持ちを表現にぶつけることができる。
それがクリエイターとして生きる喜びです。
私なんかがたいそうな事を言っちゃって!なんて思わず素直でいましょう。
自分は誰かが定義した何者でもなく、自分であることを忘れないために。
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これを読んで、未来の自分が少しでも身軽にまた手を動かせたらいいなと思います。
そして、もしこれを読んだことがキッカケで共感してくれる人や応援してくれる人が現れたら、それも嬉しいなと今は素直に思っています。