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脳の記憶のはじめの一歩

こんにちわ、ねこまねきです。
前回の記事では、有益と判断された行動がやがて習慣として記憶されていくことを書きました。

脳に記憶されたものって変わらないのかな?今回の記事はそんなことを考えながら書いてみたいと思います。



昔は好きだったけど今は苦手。

子供の頃は好きだったんだけど、途中から嫌いになったんだよね。
そんな経験は誰でも持ってると思います。

私の場合は「生卵」。

」料理は好きなんです。
でも生の状態の卵が食べられなくなりました。

子供の頃は卵かけご飯が大好物だったのに、ある日を境に突然食べられなくなってしまった。
理由は何だと思いますか?

それは 「卵の臭い」 です。

卵って、独特の臭いがあるんです。
加熱してあると気にならないのですが、生だと結構気になる。

子供の頃は祖父母の家で飼っていたニワトリさんの卵を頂いてました。
生みたての卵だと、この臭いは感じなかったんです。

ある日、自宅での朝ごはん。
スーパーで買った卵で卵かけご飯を作った時に
(。´・ω・)ん?  ナンカ クサクネ?
急に鼻につく臭い。なんだろこの生臭さはと気になってしまった。

「うわぁ・・・なんか嫌な臭いだ。これ、食べたくない。」
と思っちゃったんですね。

この日からTKGを食べることはなくなりました。


更新されていく記憶データ

この時、頭の中ではどんな変化が起きたんだろう?
ちょっと、妄想してみることにしました。

目からのデータ・・・卵発見!
脳・・・あ、それうまい奴だから食べて。TKGね。
手・・・ご飯盛り付け、卵を手に取り、割って、ご飯にとろーり。醤油をかけてっと。
口・・・唾液だぱ~。いつでも来いや~~
鼻・・・おい。おいおいおいおい。待て待て。ナンカ クサいぞこれ。
脳・・・鼻から緊急連絡!何?くさい?
脳・・・大至急!臭いデータ照合!
脳・・・これ、食べちゃダメ系の臭いだ。
脳・・・食べるの中止!!食べるの中止~~~~!!

脳・・・危なかった。また腸に怒られるとこだったよ。
    この状態の卵、食べるの禁止ね。
鼻・・・この臭いの時はダメだ。
脳・・・生はダメだな。半熟も同じ臭いがしたからダメだ。

脳・・・結論:卵自体は食べても良し!でも生と半熟はダメ!
    これ徹底してね。
脳・・・一応、この臭いがしたら気分が悪くなるように反応させてね~

まぁ、こんなやり取りがされたかどうかは定かではないですが
私の脳はこの臭いがする状態の卵を食べることを拒否したのです。


卵を見る(トリガー) → 手に取る、調理する、食べる(行動) →栄養補給(報酬)

今まではこの反応経路だったはずですが、食べる前に確認する、というトリガー2が新たに発生したのでしょうか?

卵を見る(トリガー1) → 手に取る、調理する、(行動)→ 状態を確認する(行動~トリガー2) →加熱されていたら食べる(行動) →栄養補給(報酬)

このように、今まで記憶されていたデータをアップデートしていくことは
良くあると思います。


はじめの一歩。

「食わず嫌い」という言葉があります。

これは、言葉通り 「食べない から 嫌い」 なんですよね。
これって、とても的を得てる言葉だなと思います。

食べる → 良い思いをする → 初めて「好き」になるんですよね。
だから
食べてもいないものは そもそも「良い」「悪い」の判断ができない。
つまり
食べない物は 好きにはならない = 食べないから 嫌い  となるのだと思います。

はじめの一歩がなかったら好きにはならない、ということです。

もちろん、はじめの一歩で良い思いをしなかった場合も好きにならないですよね。

初めて食べた時に腐っていたら。

次に食べようとは思わないですよね。
そしてどこかのタイミングで良い思いをしない限りは、一生食べようとは思わないと思います。


毒を食らわば皿まで?

「あなたはトリカブトを食べたことがありますか?」

ないでしょ!そんなの。
あんな猛毒食べたら死んじゃうじゃん。

・・・本当に?

食べたことないんでしょ?なんで猛毒だってわかるの?

いや、それは・・・。そう言われてるから。

この場合は、「食わず嫌い」どころか「食うことすら禁止な」と
刷り込まれて疑わない状態です。

もちろん、これは偉大な先人たちが食べてみて
大切な命と引き換えに「これは食ったら死ぬぞ」という情報を手に入れてくれたからこそ、できる技です。
はじめの一歩でハズレを引いてしまったが、貴重な実験データは残せた、ということですね。

我々はその貴重な情報を伝え、それを信じることによって、
「これは食べてはいけないものである」と認識しているんですね。

同じように、古くからの言い伝えや信仰といった形で信じ込ませているものも沢山ありますね。

触ってはいけないもの、食べてはいけないもの、見てはいけないものなど
危険があるのか?触れられると困る事情があるのか?
それぞれの理由によって禁じられているモノたちです。

逆に「やらなきゃいけない」という縛りをかけているものもあります。
何だかよくわからないけど先祖代々やっているから、という理由だけでやっているものです。
このように何世代にもわたって刷り込まれてしまった習慣というのも多いですよね。

これらは「信じ込ませる」ということによって
脳に強制的に反応経路を作ってしまう、という奥義みたいなものです。

ここにはひとつ大事なポイントが隠されています。
それは

脳は自分で体験しなくても有益か不利益かを決めることがある

ということです。

習慣化の行程を覚えていますか?

トリガー → 行動 → 報酬  です。

この最初のトリガーの部分は 自分で実際に体験していなくても良い、ということなんです。

正確に言えば、
それをやると怒られる、
この花を見ると死の恐怖を感じる、
というようなトリガーは作動しているとは思います。

でも実際に体験して獲得した記憶ではなく、むしろ他人から受け継いだトリガーだと言えるかもしれません。

こうやって見ていくと、

一度習慣化されたものでも新たなトリガーを追加すれば変更可能
最初に嫌な思いをすると、拒絶トリガーになる
トリガーは実際に体験しなくてもOK
信じ込むだけでもトリガーに成り得る

こんなことが成り立ちそうな気がしませんか。

次の記事では少し自分のギャンブルトリガーについて考えてみたいと思います







































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