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KPIの導き出し方【営業マネージャーを楽にするKPIを使った予実管理】

前回は、「KPI を使った予実管理」を実現するために必要な8つのステップの5つ目、「営業プロセスの各ランクで必要な件数の出し方」について解説いたしました。

本日は、6つ目のステップとなる「KPIを導き出す方法」について解説していきます。

ついに本題に来ましまね!

メンバー全員の活動量の出し方


前回、営業プロセスの各ランクで必要な件数を計算しましたね。

例えば、「目標金額1,500万円=受注件数150件×平均売上金額10万円」の場合、ランクごとに必要な件数は以下の通りとなります。

受注件数 150件
↓(150件/75%)
内諾件数 200件
↓(200件/50%)
決裁権者面談件数 400件
↓(400件/50%)
見積提出件数 800件
↓(800件/50%)
初回訪問件数 1,600件

ここで大事なことは、チームが目標とする売上金額が、目標達成するために必要な活動量に変換された、ということです。

メンバーひとりひとりの活動量の出し方

営業マネージャーとして考えなくてはならないことは、この活動量をやりきるために、

いかにメンバーひとりひとりの進捗を管理していくか、ということになります。

なぜなら、メンバー全員で、このすべてのランクの数値を達成できれば、理論上は目標達成するからです。

例えば、メンバーが5人の場合、ひとりひとりの年間の活動目標にブレイクダウンすると以下の通りとなります。

⑤受注件数 150件 =5人×30件
↓(150件/75%)
④内諾件数 200件 =5人×40件
↓(200件/50%)
③決裁権者面談件数 400件 =5人×80件
↓(400件/50%)
②見積提出件数 800件 =5人×160件
↓(800件/50%)
①初回訪問件数 1,600件 =5人×320件

だいぶん現実的な数値になりましたね。

KPIを導き出す方法

これら①~⑤の数値のなかで、メンバーひとりひとりの活動目標にしたときに、最も効果が上がると考えられる活動をKPIとして設定します。

効果が上がる活動とは、以下のような活動だと私は考えます。

・売上目標にダイレクトに影響する活動
・自発的に動くことが期待できる活動
・成長が見込める活動

この基準に当てはまるものとしては、②見積提出件数と、③決裁権者面談件数が考えられます。


理由は以下の通りです。

【②見積提出件数】は、本人の工夫次第で件数を多くあげることが可能だからです。

そして、営業マネージャーと一体となり、どうやったら見積提出につなげられるか、仮説検証していくことも簡単にできます。

営業トークや持参ツール、ヒアリング内容を変えたら、見積提出できる確率が高まっていきます。

このように結果にあらわれれば、メンバーが自発的に日々の改善をおこなえるようになっていくことが期待できます。


【③決裁権者面談件数】については、これができる営業はお客様との関係も構築できており、

自社の上級マネジメント層とも関係構築できていることが多く、

トップセールスや次期管理職候補となりうる能力を持っていると考えられます。

日頃から常にこの活動を意識させることは、メンバーの能力アップにとって非常に重要です。


逆に①初回訪問件数(最近では リモート会議なども含む)については、KPIとしてはあまりふさわしくと言えます。

理由は、訪問することが目的となり、直接売上につながらない活動に注力し、件数をかせぐことに走ってしまうメンバーが必ず出てくるからです。

目標達成に直接的につながる活動に、メンバー全員の力を振り分けられるかが営業マネージャーの腕の見せ所となります。

KPIの管理方法

KPIの進捗管理について、どのように日々の活動に落とし込むのが良いかと言いますと、週次で予実管理するのが良いと思います。

年間52週なので、
③決裁権者面談件数400件
=5人×80件
=5人×2件×52週

②見積提出件数800件
=5人×160件
=5人×3件×52週

要するに、毎週1人あたり見積を3件提出し、決裁権者と2回面談をすれば達成になります。

この数値をKPIとして予実管理していくことが大事です。

まとめ

本日は、KPIを導き出す方法について解説しました。

営業プロセスのなかで、どのプロセスへのランクアップに注目すべきか、それを決めるのは営業マネージャーの仕事であり、

それによってチームの活動内容も、売上目標への達成度合いも変わってくるというのは、怖くもあり、おもしろくもあります。

営業マネージャーの仕事は、とってもクリエイティブですね!

それでは、次はKPIの予実管理について解説します。楽しみにしてください!


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