按田優子さんの本

服部みれいさんの声のメルマガで紹介されていた按田優子さんの本を読む。そしてまんまとハマってしまう。

くう…、按田さんはカッコいい。

今まで散々いろいろな方の料理本を読んでは脱落してきたので、著作を読むのを躊躇していた。けれど読んでみて本当によかった！

「漬ける、干す、蒸すで上手に使いきる食べつなぐレシピ」
按田優子著（一般社団法人家の光協会）

「漬ける、干す、蒸すで上手に使いきる食べつなぐレシピ」は料理好きとは言えない私にとって、びっくりするほどありがたい料理法が満載だった。味付けが塩だけの茹で豚があんなに美味しいなんて、せいろで野菜や豆類を適当に蒸しておくだけで、食事の準備が格段に楽になり、しかも豊かになっていくなんて。

「たすかる料理」
按田優子著・写真＝鈴木陽介（（株）リトルモア）

「たすかる料理」は料理というカテゴリーを超えて、とにかく按田さんの文章が面白い。笑い転げて、そしてしんみりしたりした。背筋がスッと伸びていて、でもユーモアも満載でカッコいいんだよなあ。

お店を開く時、はじめに考えたのは、私が「私たち」と一人称で呼べる人を思い浮かべて料理をしようということでした。巨大な同じ釜の飯でいこう、という作戦です。だから、誰かにとってしびれ旨い味ではなく、おおむね旨い。どんな人も寂しい思いをしないけれど、思い出の味とぴったり同じわけでもない。何にも寄っていかないような「ふつう」の味を出すお店……と、想いをめぐらせてみました。

「たすかる料理」按田優子著・写真＝鈴木陽介
（（株）リトルモア）より引用