空を飛べる夢を見た
昼過ぎて、やっとこ起きた日常で
どんな夢を見たのかを
話し合っては今日始まる
寝息を聞かれて寝る夜と
起きて寝息を聞く朝に
その間にだけ幸福が
空を飛べる夢を見た
体が軽くて日常の
重ねた思惑、重い肩
翼をもってとんでゆく
空を飛んでる時にだけ
無味乾燥なこの身体
追憶なんてあるはずが
ないこの虚無の黄昏時
そこに幸福訪れる
空を飛べる夢を見た
浮いた足は起きたらば
布団に深々身をおろし
歩きなさいとさえ言ってくる
いつも通りのその道を
どんな顔して歩こうか
前を見なくても良