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〔詩〕彼らに

彼らにかける言葉は何だろう


どこまでも直向きに
気力も体力も時間も費やして
求め続けた輝きには
あと一歩届かなかった


彼らに何と言えばいいのだろう
涼しい部屋で拳を突き上げ
声をからして応援していた
それだけの私が
彼らにかける言葉なんてあるだろうか


私は何の犠牲も負わず
勝手に夢だけを背負わせていた
睡眠時間を削ることでしか
彼らを応援する術を知らなかった


泣き崩れる彼らと共に
テレビの前でティッシュを抱えた
彼らの悔しさの
何百分の1の想いを抱えるように


感動をありがとうなんて
身勝手な感想だし
よく頑張ったなんて
上から目線だし
お疲れさまなんて
薄っぺらいし
どんなに考えても
かけられる言葉が見つからない


でも
ずっと応援していたよ
ずっと見ていたよ
そしてこれからも
ずっと応援するから
今はこれだけ言おう


「お帰りなさい」

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