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ベニバナヤマシャクヤクの実生発芽
我が家の猫の額ほどの小さな庭にも春がやってきました。これからしばらく一年で一番変化の大きい時分です。いろんなものの躍動を感じます。
2019/2020シーズンにタネをまいたベニバナヤマシャクヤクが発芽(展葉)してきました。私の感覚だとまだヤマシャクヤクが発芽する時分です。なおこちらは東北産のものです。どうも西日本のものより少し発芽が早いようですね。また子葉の葉柄(タネから伸びる)が少し緑色にもう変色しています。
注意してみてみてください。上胚軸の付け根から大きな本葉とは別に小さい葉らしきものが見えています。細かいことですけど、ベニバナヤマシャクヤクやヤマシャクヤクは一年目は小さな葉が3つだけ出ます。これらは子葉で3枚で本葉1枚に相当します。つまりこの下の小さいのは2枚目の本葉になるのです。たぶん大きくならないでしょうけどこれには大変驚きました。なおヤマシャクヤクの2年目でよく似た現象を観察しています。地域によって温度に対する感受性がかなり異なるってことなんでしょう。
また今回も伸び悩む個体が出てきました。
これ子葉の葉柄の間から本葉が抜けなくなるやつです。そこで下のように傾けてみました。陽の方に伸びようとするのでうまく抜けるかなと。
下は3日後の様子です。
気持ち抜け出そうとしてる感じです。他にも3つほど同じような株がありました。ただどうも抜けなさそうな感じだったので爪楊枝を屈曲部の隙間にに突っ込み少し引っ張り出し指でつまんで出しました。つまみ出した直後の様子がこちら。
せっかく一年半ほど待って発芽がうまくいかないとショックですよね。抜けると思って自然に任せておくと屈曲部が肥大しニッチもサッチもいかなくなります。私はつまんで引っ張り出しましたけどこれも葉柄を痛める危険もあります(葉があまり成長しすぎると支えて引っ張りだしにくくなる、屈曲部が肥大すると傷つき/折れやすくなる)。下のようになってしまいます。
実は子葉の葉柄を片方だけ清潔なナイフで切るのが一番安全な気もしています。この時点以降どれくらい子葉(タネ)の栄養が成長に大事かわかりませんが片方つながっていれば栄養がいくだろうと。
なおこうなる理由ですけど晩秋に発根を確認してポットやトロ箱に植えなおしています。それがよくないのかもしれません。最初の根の伸び方と方向が少し変わり上胚軸の成長の向きが悪くなるのかもなどと考えています。