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地鎮祭をした話③
今日も引き続き、地鎮祭の時の話をしようと思う。
まず、「地鎮祭をした話①」「地鎮祭をした話②」からご覧いただきたい。
立派な尾頭付きの鯛が家に到着し、さてそろそろ出掛けよう!という時に、夫がなぜか掃除機をかけ始めた。
待ちに待った地鎮祭、完璧な準備が整ったこの状況で突然始まった清掃作業。
緊張でおかしくなったのか、洗面の床を丁寧に掃除し始めた。
何故今掃除機を?と聞くと、「あまりにも汚くて」という返答が返ってきた。
普段掃除を担っている私に対する嫌味だろうか。
夫が掃除機をかけ終えるなり、私たちはレンタカーで地鎮祭へ向かった。
綺麗に晴れており、4月とは思えないほど気温が高かった。
少し走ると、青々と生い茂る木のトンネルが見えた。
私が以前「フロントガラスから見上げた空いっぱいに広がるグリーンに、木漏れ日のシースルーカーテンが私をドキドキさせた」と表現したあの道だ。
丁度季節も同じぐらいで、再びこの道が私をときめかせる。
なんだか感慨深くなり、自然と目に涙が浮かんだ。
やっぱり、どう考えても私はこの場所が好きだ。
ここまで好きになれる場所に、生きている間に巡り合えることはそうないと思う。
そして、そんな場所で暮らせるなんて奇跡的だ。
自分がどれほど恵まれているかを思い知らせてくれたこの道に、この街に、私は感謝が止まらなかった。
購入した土地へ到着すると、既に工務店の方々がいらっしゃっていた。
とても腕の良い大工さんのいる工務店さんで、絶大な信頼を置いている。
設計事務所の先生も到着し、いよいよ地鎮祭が始まった。
神主さんの後ろに整列した瞬間、厳かな空気に包まれる。
背筋が伸びる思いだった。
地鎮祭の流れについては割愛するが、とても良い地鎮祭だったと思う。
大工さんの迫力のある二礼二拍手一礼には、感涙した。
地鎮祭は、本当に良い家を建てよう!と、みんながチームなった瞬間だったように思う。
そしてこの日、現地での打ち合わせもあったためか、沢山の職人さんと顔合わせをすることができた。
階段を制作してくださる企業の方、外壁を担当してくださる会社の方、玄関のタイルを担当してくださる会社の方など、皆様本当に良い方ばかりだった。
新居ができるまでは週に一度ほど現地へ通うことにはなると思うのだが、大変というより、とても楽しみな思いの方が強い。
これほどワクワクすることがあるだろうか。
この場所で、夫と愛猫と共に、良い思い出を作っていこう。
nekogaki