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テレカの頃

テレカって言葉、もう知らない子も多いんだろうなー。

かく言う私も、電話を頻繁に使うような年齢ではなかったのだけれど。

覚えているのは、ポケモンの映画を見に行ったときに、記念にエンテイのテレカを買ってもらったこと。まだ、使い切ってないんじゃなかろうか。どこいったかな。


「これ、テレホンカードですか?」

近所にフランス家庭料理のお店があって、そこにテレカが飾ってあるのを見つけた。お店のオープン記念の時に作ったんですって。

そこから、お店のお姉さんと話が広がりまして。
今の若い子は「ダイヤル回して~」なんて歌詞、ピンとこないんだろうねぇ、ドラマの世界なのよねぇ、なんて。


スマホがなかった時代、電話は家に架かってくる。着信履歴なんて便利な足跡も残らないから、お風呂に入っているときはお風呂場のドアの近くに受話器を置いていた。取り逃さないように、耳をそばだてながら。

待ち合わせも、彼が車で来てくれるのを喫茶店で待っているのだけれど、交通事故で渋滞が発生しようものなら、2時間連絡が無いまま待ちぼうけ、なんてことも。

電話するにもお金がかかるから、交通費にお金を使った方がいいのか、あるいは頻繁に電話する方がいいのか……そんな悩み、今の子はしないでしょう。無料の通話アプリでいくらでも電話できちゃうんだもの。

便利になったけど、わくわく感とかドキドキ感はなくなっちゃったわよねー。


私もそんなドキドキを味わいたかったな、なんて言ったら懐古主義になってしまうだろうか。


スマホが主流になったのは、確か大学生の頃だ。
びゅんびゅんやり取りして、読んだか読んでないかが相手にわかるようになって、即レスしましょうみたいな雰囲気になっていくのが怖くて、ガラケーで粘っていた。

けれども、サークルの同期から「連絡つかないの困る、返事しろ、そしてスマホにしろ」と迫られて、やむなくスマホにしたんだよなぁ。


手放したい。と、今でもしょっちゅう思う。
だから、近所に買い物に行くときは、スマホを置いて出かけることもある。


けれども。
この前スマホを持たずにパン屋に行った帰り道。

目の前で転んだおばあさんを助けたら、「タクシーはいないだろうか」と。でもタクシーが通るような道じゃなくて、スマホがあれば呼べたのに……と大変悔やんだ。(結局、一緒に近くのバス停まで歩いた)

以来、ちょっとした外出でもスマホは持った方がいいかなぁと悩んでしまう。いつ何があるかわからないし……でも、でも……。


便利だけど、不便だなぁ。


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