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カオス系小説

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ガブリエル

ガブリエル

 ここは通学路にある商店街。
 昨日できた大きな水溜まりには今日の快晴がびかびかと反照しています。
 たろうは今日から1年生です。そんな彼を、上からも下からも太陽が祝福してくれているのです。なんていい日なのでしょう。

「おはよう、たろうくん」

「パン屋のおじさん、おはよーございます」

「おぅたろう! 制服姿、カッコイイじゃねーか!」

「魚屋のおじさん、ありがとーございます」

 たろうはみ

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【たんぺんしょーせつ!?】〈コツのいらない天ぷら粉ブルーベリー味〉@ナマコ、☆ゴーヤ、♡ナマコ、♪ゴーヤで並んでゾロ目バッヂョ!🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹🥹

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 ぽちん。ぽちん。と繰り返す怪音。
 右下腹部を襲う激痛。

 朝だ。

 パンツを履くと、私はピンクのパンツを履いていた。そう、私の中学時代のあだ名は『タルタルソース』だったのだ。

 周りの男女左右には当たり前に呼ばれていたし、担任の田中蟹爆 発よし児にも、校長の犬にもマスカルポーネと呼ばれていた。

 しかし私は悪魔より歯並びが良かった。地獄の歯医者には「あなたのおうちの冷蔵庫はレインボくて

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窓からライオンのUFOが見えたので、暗いそうめんを茹でた◽︎

窓からライオンのUFOが見えたので、暗いそうめんを茹でた◽︎

「五面苦獺祭魔歯〜」

  なんとも可愛らしい小鳥のさえずりのような声。その姿はまるで玉のようで、サイコロのようでもあり、非常に特殊な幾何学的な形をしていた。
 日本一のSM風俗店・伝邪最後QUUEENの店先に、天使が舞い降りたのだ。

「ハ〜〜〜イいらっしゃいま⋯⋯⋯⋯あの失礼ですがお客様、何か年齢を確認出来るようなものは⋯⋯」

 フリフリのピンクのドレスに包まれたその少女の体はそれはそれは小

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【短編カオス】ちんちんのなわとび

 その時、私は夜の公園で1人で遊んでいました。けっこうな夜中で、恐らく2時は過ぎていたと思います。街灯の明かりもあったので、不自由なく遊具で遊べていました。

 滑り台の階段を登り、我いざ滑らん! と思ったところ、公園の入口あたりになにやら黒い人影があることに気が付きました。私は滑り台を滑ることなくその場から飛び降り、入口まで全力疾走しました。

『うわぁっ!』

 入口の人影はそう声を上げると、

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バーベキュー泥棒宇宙の旅

バーベキュー泥棒宇宙の旅

 外が明るい。気持ちが明るくなる。ここ最近土砂降り続きだったせいか、どうも心が沈んでいたのだ。

 外に出る。すぐに汗が滲みそうな暑さだが、久しぶりの太陽が嬉しい。私は歩を進めた。

 雨の痕跡を感じる土の匂いさえも愛おしい。将来は土と結婚しよう。

 足を止め、めいっぱい息を吸う。陽の光を浴びながら深呼吸をする。良い1日の始まりだ。

 背伸びをしながら顔を空に向ける。んーっ! と全力で伸びをす

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【短編カオス】パンツとお米のダンス

【短編カオス】パンツとお米のダンス

 朝起きると、パンツの中に大量の生米が入っていた。布団にも少しこぼれている。昨日は酔っ払っていたから、自分でふざけて入れたんだろうな、と思い米びつに戻した。

 そういえば、俺はいつも朝起きるとおしっこをするのだが、今日は尿意がない。珍しい。そういう日もあるんだな。

 顔を洗って歯を磨こうと洗面所に行くと、娘が先に歯を磨いていた。

「ん、んふーふ、んふうー(あ、お父さん、おはよー)」

「おは

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私の背中の海賊船

私の背中の海賊船

 スーパーにふざけたおっさんが来た。まず、当然のように全裸。自動ドアの向こうに全裸のおっさんがいる光景でもうアウト。自動ドアが開き、普通に入ってくるおっさん。

 カートも押さなければカゴも持たない。裸一貫でおっさんは売り場に突入した。と思ったら1番手前のいちごの売り場で立ち止まった。おっさんはその場にしゃがみ込み、0.1人前ほどのうんちを産み落とした。皆が落書きで描くうんちの1番上の階のような形

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【田吾作】ウデ・クツシターVSアシ・グンテー3回戦

【田吾作】ウデ・クツシターVSアシ・グンテー3回戦

 この小説を開いてしまったあなたは近いうちにインド人になるだろう。それも普通のインド人ではなく、常人の3倍以上のインド人となるだろう。心からナマステ申し上げる。

 さて話は変わるが、あなたは家に防犯カメラを設置しているだろうか。え、していない?

 ⋯⋯していないだと?

 そうかそうか。そういうパターンか。ならば私からひとつ提案だ。

 蛾と寝なさい。

 目を擦って2度見しているだろうか。安

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【傑作】ウデ・クツシターVSアシ・グンテー2回戦

【傑作】ウデ・クツシターVSアシ・グンテー2回戦

 こんちゃっす!(*Φ∀Φ)七宝ちゃんです! 今回のお話はなななんと! 私史上初の寄稿していただいた記事になります! ∠(゚Д゚)/イェーイ!

 まずは作者の紹介からしていきますね!
 彼女の名前は「ポンちゃん」といいます! みかんのキャラなので、ポンカンから取っているものと思われます!

 ざっと彼女の経歴を見ていきましょう!

・2011年 大阪府ミャンマー市にて「ウホホ」という産声をあげる

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【怪作】ウデ・クツシターVSアシ・グンテー1回戦

【怪作】ウデ・クツシターVSアシ・グンテー1回戦

 はじめに言っておくが、このお話は腕に靴下をつけた男と、足に手袋を履いた男との対決ではない。彼らの対決を期待してこれを開いた人は「タイトル詐欺だ! 金返せこのやろう! うんこはげ!」と思うだろう。

 そんなあなたに私から、1つだけ言わせていただきたい。

「違うだろーーーーーーー!!!!!!」

 そう、違うのだ。ウデ・クツシターもアシ・グンテーもただの名前であり、そのものではないのだ。例えば田

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【短編カオス】7%のバイブル

【短編カオス】7%のバイブル

 太陽よりもまぶしい

 西暦50401年。滅んだ地球をバックに、白イヌ大好き飯田と、白イヌ大好き飯田が屋上で熱い議論を繰り広げていた。

「武田くん、ご出産おめでとうございます!」

 飯田の元気な声が真っ黒な空に響いた。牛乳よりも、天然水よりも、なによりも真っ黒な空だった。

「どういたしまして!」

 井上も負けじと大きな声で対抗した。その声量は、隣の山の頂上に君臨する3匹の鵺をすべて死に至

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家から100メートルくらいのところにあるコタツの中にリビングがあってみんなそこで屋台とかやってるんだよね。京都かよってツッコミそうになったけど┏○)) アザ━━━━━━━━ス!わさびって辛いらしい

家から100メートルくらいのところにあるコタツの中にリビングがあってみんなそこで屋台とかやってるんだよね。京都かよってツッコミそうになったけど┏○)) アザ━━━━━━━━ス!わさびって辛いらしい

 宇宙に匹敵する彼の頭脳、みなで貪りむさむさボーボー。サービスしてあげたのは私のご好意なのだと私は貴方に言いながら私は明日から貴方を付け回して私は貴方の体を這い回ってたらなんか警察みたいな人に怒られて嫌になっちゃったからもう、ハピモル。

 納豆を凍らせてからが始まりなんだけど、ピシッとしてる人にはそんなの通用しないから、ちゃっと汗流してしっかり拭いて、海苔が出てくるところに右足突っ込んで、地震を

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ニャピキンTV 迦陵頻伽の章

ニャピキンTV 迦陵頻伽の章

0:00
軽快な音楽とともに20代前半と思われる男性2人が現れ、各々独特なポーズをとる。

画面右の男は両手で自分の首を絞めながら白目をむいて舌を出し、左側の男は右腕で両胸を、左腕で股間を隠すようなジェスチャーをしている。

右の男の白目には、右目に「左」、左目に「左」という字のタトゥーが入っていた。

胸と局部を隠している左の男性はマイクロビキニを着ている。

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画面右の男が白目を普通の

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【R15短編カオス小説もどき】忌燐胤理大病淫【不道徳】【最悪】

【R15短編カオス小説もどき】忌燐胤理大病淫【不道徳】【最悪】

 トイレから戻ると、僕の席の近くに消しゴムが落ちていた。
 手に取ると、カバーの下から何かが覗いているのが見えた。

 カバーを外して見てみると、そこには『かずき』と書いてあった。というか彫られていた。

 僕は頭が真っ白になった。
 心臓が破裂しそうになった。
 過呼吸になりそうになった。

 そう、かずきとは僕の名前だ。

 僕はこのおまじないを知っている。
 消しゴムに好きな人の名前を彫って

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