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"思い出補正"

タイトルにも書いたように
思い出補正という言葉をよく目にします。ゲームやマンガ・アニメのリメイクに対して"ネガティブワード"としても使われています。
昔思い出補正とは、一度体験したような思い出に
補正がかかり「キラキラしていた」感覚の
ことを指すようです。実際にもたしかに昔の思い出は美しい。現実的にも輝いていたのかもしれない。だが少し考えてみると思い出になるのに少し時間がかかる。昨日のことを思い出してみても1秒単位では覚えていないし、大方が「ダイジェスト」になる。一挙手一投足などカケラも覚えていないし、塩を入れようと砂糖を手にしたことなど明日には覚えていないし。鍵を取ろうとして落としたことなんて1週間も覚えてはいられない。

それよりもすったもんだあったけど友達と楽しくトークをした、クソミソみたいな1日だったけど昨夜のサプライズバースディプレゼントが嬉しかったことなどはハッキリと刻まれている。そもそも"思い出"とはこうしたポジティブなもの、またはポジティブに変換して刻印されていくもの。アニメは詳しくないが、ゲームで言えば「ダンジョンで迷った挙句全滅した」「ストーリーで詰んでいく先が分からず詰まったこと」などは脳内からデリートされ、「なんやかんや苦労はしたかも知れないががんばった甲斐があって乗り越えた達成感」に置き換えられ、「ストーリーの迷い」も「スケールの大きなストーリー」としてまとめられストックされます。つまり思い出とは「都合のいいように書き換えられる仕組みを持っている」ということです。ここには人の脳の仕組みも絡んでいるからキャッツアイしますが、本来の初見ゲームプレイはそもそも苦労と不満の連続だったことも忘れてはならないし、あまりにも美化してそれを「努力すれば必ず乗り越えられる」などと書き換えてはいけない。

自分たちが子供の頃のゲームプレイをどれだけ美化しているか、時間が経つことでキラキラワードに置き換えているかを一度振り返ってみるのも"ゲームの面白さを深掘り、見つめなおす"きっかけにもなるでしょう。

思い出補正とはそもそもセーブデータを惑わして上書きする「虚ろい」なのです。

コケでした〜。



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コケノコケ /  喫茶ゲームハウス
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